飯田りえ

もし日本に憲法がなかったら…?!「憲法ボードゲーム」で遊びながら親子で学ぼう

気になっていた日本国憲法の学び直しは子どもと一緒に!

10連休の中盤、夕方のニュースを見ながら「憲法記念日ってなに?」と子どもに聞かれました。

「日本のいちばん大事な規則がスタートした日だよ」「どんな規則?」戦後に作られたルールで、3つの基本原則があってね。その時、生まれ育った自分の国のルールにもかかわらず、テストの暗記レベルでしか話せない自分に驚愕しました。しかもその憲法が改正されるかもしれない大事な時期。大事だとはわかっているけど、難しそうで避けてきた自分に対して、嫌気がさしてきました。(こうして、いつも私の学び直しは、子どもと一緒にスタートするのですが)

でも、憲法ってどこで学べば良いのでしょう。どうしても憲法=9条のイメージが強く、講習会などに行くと政治論などを聞かされそう?なんだか重たそう?(勝手な思いこみで大変申し訳ないのですが)そんな理由で足が遠のいていたのも事実。

そんな中、ある新聞で「ボードゲームで憲法を学ぼう」という記事に目が止まりました。

憲法×ボードゲーム?! 子どもと一緒に学ぶにはすごく入りやすいし、遊びながら体感できるなら、難しい講義を聞くよりも自分ゴト化できそう。しかもゲームの舞台は「悪い魔法使いによって”憲法”が奪われた、とある時代の日本」。もしこの世に憲法がなかったら?そんな世界、どうなるのでしょう。この憲法×ファンタジーな世界観にもワクワクしてきました。

ゲームを共同製作されたのは「明日の自由を守る若手弁護士の会」(通称あすわか)とボードゲーム開発者の安藤哲也さん。ちなみに現在はまだ試作段階だそうで、クラウドファンディングで制作費を募り、8月に商品化を目指しているのだとか。これは是非、話を聞いてみたい!ということで、あすわかの武井由起子弁護士と安藤哲也さんにお話を伺ってまいりました。

プレイヤーそれぞれの能力を活かし、チーム協力型で街を救え!

__とにかく「憲法がなかったら」と言う設定がものすごく斬新でした。

安藤哲也さん(以下、敬称略):僕たち自身が憲法を知らないので「どうやって守られているのか」と言うことが想像できないと思ったのです。だから憲法がない ”ifの世界” を表現して、体感してもらおうと。ただ、テーマが憲法でなくても面白いゲームでないといけないので、そのためには歯ごたえがあって、何度も遊びたくなるのを目指しました。

__なるほど。だからこそファンタジーなストーリーをもたせたのですね。

安藤:舞台は悪い魔法使いが憲法を消してしまった、とある時代の日本です。憲法がないために、市民に様々な不幸が襲いかかってきます。消された憲法を復活させるには、良い魔法使いを呼んで憲法のバリアを張り、みんなで相談して街を守ろう!と言う、プレイヤー協力型のゲームとなっています。

まずはそれぞれの街に不幸が襲ってくる「poorカード」を引き、そのカードが4枚(大都市は5枚)溜まったら滅びてしまいます。その不幸から救うためにはそれぞれのプレイヤーが街に行き、市民の声を集めなくてはなりません。市民の声というのは、ここではサイコロの数なのですが、それぞれ指定条件があります。それが無事クリアされると良い魔法使いを呼ぶことができ、バリアを張る=街を救うことができるのです。

__そのバリアが憲法なのですね!プレイヤーにも特徴があると聞きました。

安藤:弁護士、ジャーナリスト、学者、エスパー、政治家、官僚と全部で6設定ありまして、プレイヤーは最初に好きなキャラクターが選べます。それぞれの得意分野を活かせるように、能力が異なります。政治家はたくさん動けるので人より1回多く行動できたり、ジャーナリストは未来を予測して人に伝えることができたり

__面白いですね!毎回するたびに、違った能力を使ってみたくなります。それぞれの能力を活かすためのチームプレイが非常に大事ですね。

武井由起子弁護士(以下、敬称略):「みんな違ってみんないい」という憲法的な考え方がここでも現れています。安藤さんの統計結果では、チーム内で相談すればするほど勝率が上がるそうですよ!

安藤:協力しないで誰か一人が仕切ったりボーッとしたりしていると、あっという間にpoorカードが溜まって、街は滅びてしまいますよ。

憲法がないと襲ってくる不幸がリアルにひどかった

__ちなみにそれぞれの街には、どんな不幸が襲ってくるのですか?

安藤:「仙台:お金がなくて、可愛い我が子を売りました」「東京:政府のやっていることを知ろうとしたら捕まります」「広島:武器を買いすぎてお金がなくなったので、保険代が100倍に」

__えーー!!なにこれ、ひどいですね(苦笑)!これはバリアを張ってもらわないと困る!

安藤:ここにバリアが張られると、仙台は25条の生存権「みんな人間らしく生きていくことができる」で守られますし、東京は21条の「表現の自由」、広島は9条の「戦争放棄」で守られます。

武井:そうやって「憲法がない世界をおかしい」って思えるのは、実は、自分の中に憲法の価値観を持っている証拠なのです。憲法の恩恵を受けてきているのに、気づいていないだけ。ただ、全ての人が恩恵を受けられていないので、みんなの生活が守られないといけない、という感覚を大事にしないといけないのです。

__本当ですね。今まで、憲法を意識したことがなかったけど、この世界をリアルに置き換えてみると本当に笑えないです。これはまず、私たち大人が学ぶ必要がありますね。

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Writer Profile

飯田りえ

ライター

Rie Iida

1978年、兵庫県生まれ。女性誌&MOOK編集者を経て上京後、フリーランスに。雑誌・WEBなどで子育てや教育、食や旅などのテーマを中心に編執筆を手がける。「幼少期はとことん家族で遊ぶ!」を信条に、夫とボーイズ2人とアクティブに過ごす日々。

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