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上紙夏花

家庭ごとに味が変わる!?こだわり素材でおいしい自家製味噌を作ろう

  • 上紙夏花

2019.04.02

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パン教室主催のお味噌のワークショップへ

世田谷区役所にほど近いカフェ、えんとつさんでの開催でした。蔵の中のような雰囲気で味噌作りにはお似合いの素敵な空間。

以前、パン教室の取材をさせていただいた、Reveの清水みのり先生がこだわりの素材を使って、味噌作りのワークショップを開催すると聞いて参加してきました。パンも味噌も発酵繋がりですね。昨年も参加して作ったのですが、まさにそれがいま〝手前味噌〟となっています。ごはんに塗って食べると止まらなくなる禁断の味です!先生に「家庭で味噌作りをするときのポイント」も教えてもらいましたので、いつくかご紹介します。

 

混ぜる時はジッパー付き袋が便利

 

まずは第一のポイント!「手は石けんで洗わない」ということ。水で洗うだけにして、手の常在菌をキープします。保存用の容器も洗剤で洗ってはいけないそうです。前の味噌の成分が残っていれば、なお良しとのこと。

 

今回はあらかじめ、先生が材料の下処理を済ませてきてくれました。自然栽培で育った大豆は茹でて潰して、蔵付きの麹菌の玄米麹は塩きり麹に。蔵付きの麹菌はかなり珍しいようで、なかなか手に入らないのだとか。しかも、先生のご自宅にはパンの天然酵母が住みついているので、大豆を水に浸しただけでもブクブクしてくるほど、素晴らしい環境!力強いお味噌の出来上がりが期待できそうです。

 

塩切り麹を投入したところ。ここからしっかり大豆と混ぜていきます。

 

潰した大豆と塩切り麹をジップ付き袋の中で混ぜ合わせます。袋の上からこねこねしてざっと混ぜ合わせて、固いようならゆで汁で調整。その後は袋の中に手を入れて混ぜていきます。袋の中で混ぜ合わせることで、周りも汚さず外側から混ざり具合を見られるのでとても便利。

 

しっかりまざったら、お団子状に丸めます。小さいころ作ったつち団子のような感覚で楽しいですね!しっかり空気を抜くように丸めるのがポイント。このお団子を容器のふちに投げつけるようにしてどんどん詰めて、平らにします。

 

ベジランチで味噌を食べ比べ!

できあがり!みのり先生と記念撮影してもらったら、えんとつさんのベジランチをいただきます。

できるだけ、空気を抜いて味噌を容器に詰めたら、表面を平らにして、ラップで表面をピッタリ覆います。カビ防止のために、ラップの上に粉末わさびを水で練ったものを乗せておきます。これは2週間ほどで取り出していいそうです。

 

これで味噌の仕込みはほぼ完成なのですが、帰宅後にまだ作業があります。それはまた後ほど。先に会場である、えんとつさんが普段から提供している『ベジランチ』をいただきます。

無農薬野菜のベジランチ。野菜は店主のお父様が育てたものだとか。2種の味噌はこのとき特別につけてもらいましたので、いつもはありません。

お皿の端にのっているのは、仕込みから3か月の味噌と、1年経った味噌。ずいぶん色が違いますね!熟成度の違う味噌を食べ比べてみると、その味わいの違いに驚きます。3か月のものもおいしいのですが、麹の味に近いんですね。1年経つとまろやかながら、深みのあるコクがある味噌になっています。材料が同じなのに、これほどにまで違うとは!

 

さらに驚くことを先生が仰いました。「今回作ったお味噌を1年後持ち寄って味を比べると、みんな違う味になっているはずですよ」と。それはそれぞれの家に住みつく菌や手の常在菌が違うからなんだそうです。

 



家族全員の常在菌を仕込んで最強のお味噌に!

というわけで!家族全員の常在菌(特に子どもは強い菌をもっている)を仕込んで、その家庭に合った味噌に仕上げます。石けんを使わずに手を洗ってもらって、長男に味噌の表面を触ってもらいます。このあと、主人と次男にも。

 

次に、昨年作ったお味噌を少し足します。1年熟成されたお味噌が、発酵を助けてくれて、さらにおいしくなるとのことなので、とても楽しみです。いつから食べ始めてもいいそうですが、やっぱり1年を過ぎると、味も効能も格別。気温の変化が緩やかな、居心地のいいと感じる場所で寝かせておきます。みなさんもぜひ〝手前味噌〟を仕込んでみてくださいね!

上紙夏花 Natsuka Uegami

ライター/ビューティープランナー

1977年、大阪府生まれ。吉本新喜劇の女優を経て、ライターに。現在は化粧品の商品開発やPRを手掛けるほか、ベビーマッサージ講師としても活動している。夫・息子9歳、3歳

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