LIFE

飯田りえ

お祭りに、温泉に、赤べこに…磐梯山温泉ホテルで会津文化に触れるプチトリップ

  • 飯田りえ

2019.03.16

この記事をクリップする

こんにちは。前回の記事に引き続き、「星野リゾート 磐梯山温泉ホテル」をご紹介します。こちらのホテルがある会津地方は四季折々の大自然のほか、茅葺き民家が立ち並ぶ大内宿や鶴ヶ城、古寺など歴史と文化も根付いているエリア。ここ磐梯山温泉ホテルではそのエッセンスがそこかしこに活かされ、見たり食べたりするだけでなく、アクティビティとして一緒に体験できるようになっているのです。スキーを存分に楽しんだ後は、会津磐梯の文化体験トリップが待っていました。

「Books&Café」で薬草文化に触れつつ、ホッとひと息

子どもたちが着替えている間、まずはロビー横の「Books & Café」でひと休み。ここは会津にまつわる本や子ども向けの本などが自由に閲覧できるスペースになっています。夜にはスタッフがオススメするアルツ磐梯の「ゲレンデのすゝめ」というフォトシアターや後ほどご紹介します「あいばせ!踊らんしょ」というお祭りなども開催され、アクティビティの場にも。すぐお隣は日本酒の飲めるバーカウンターになっているので、常に人が集う雰囲気が良いですね。

夕方までは昔から会津若松にある御楽園の薬草文化にならって、自分で挽いたお茶を飲むことができます。自分で気になる薬草をブレンドして、漢方薬を細かく砕く鉄製の道具である薬研(やげん)で押し砕き、専用のポットでこして頂きます。ゲレンデで冷えた体にじんわり染み渡り、ほっと落ち着ける時間となりました。(4月からは午前中のみ)

早速お部屋にチェックイン、作務衣に着替えて温泉へ

ゲストルームのタイプは9種類もあり、旅のスタイルに合わせて選べます。磐梯山や間近に迫るゲレンデサイドのお部屋は山に咲く花々、猪苗代湖を眺めるレイクサイドのお部屋にはせせらぎがデザインされ、この日はゲレンデビューのメゾネットタイプのお部屋に。さっきまで滑っていたゲレンデが目の前なので、夜は雪国らしい静かな夜を過ごせそう。

スキーの後のお楽しみと行ったら…とにかく温泉!大人も子どもも作務衣に着替えて温泉へ。子ども用は90cm〜用意があるので、細かなサイズ展開も嬉しいですね。温泉宿らしくリラックススタイルで過ごしましょう。

大浴場「朱嶺の湯」は磐梯山から汲み上げてきた温泉で、筋肉痛や神経痛、乾燥や疲労回復に効能が。ヒバの湯船がとても心地よく、疲れた体を芯から温めてくれます。明日も朝から滑るので、とにかく湯船に浸かって足をマッサージ、筋肉痛や疲労回復を促進させて起きました。翌日のチェックアウト後も入浴可能なのが嬉しいですね。

会津ならではの食文化が、ライブキッチンで楽しめる!

お待ちかねのディナータイムです。 「kisse・kisse(キッセキッセ)」では会津磐梯ならではの食事をおりまぜたライブキッチンと、和洋中ビュッフェがいただけます。曲げわっぱで蒸した「わっぱ飯」などの郷土料理と、打ち立ての蕎麦と揚げたての天ぷらがセットになった「天せいろ」や牛の鉄板焼きなどもライブキッチンで登場。揚げたて、蒸したて、焼きたてが楽しめるのも嬉しいですね。あんこや寒天を使った和スイーツのも目の前で作ってくれましたよ。
翌朝のモーニングには海の幸と山の幸をおりまぜた煮汁「こづゆ」などの郷土料理と、なんと喜多方名物「朝ラー」こと朝ラーメンがライブキッチンで登場。喜多方ではあっさりしたしょうゆラーメンを朝に食べに行く文化があるそうで、ファーストライド(朝イチのゴンドラでゲレンデを滑るアクティビティ)を堪能した後でしたので、澄んだスープが空っぽのお腹に染み渡りました。



地酒を飲みながらお祭りまで楽しめるなんて…!

晩ご飯を食べた後、ゆっくりお部屋でくつろいでいると、どこからともなくお囃子の音が…。「お祭りだ!お母さん行こう!」と子どもたち。日本三代民謡踊りの一つ「会津磐梯山踊り」を、赤べこやぐらを囲んでみんな踊っているではありませんか。これは9月下旬に行われる会津祭りを元に「あいばせ!踊らんしょ」イベントとしてこの冬は土曜の夜に行われています。4月からは毎晩開催だそうで、大人気企画なのですね。
歌詞に登場してくる伝説の人物「小原庄助」さんが事前に歌の意味や踊り方をレクチャーしてくれ、その間スタッフが地酒を振舞ってくれました。赤べこ法被を着て日本酒片手に、生の和太鼓やお囃子の演奏を聴いているとフラフラ…っと輪の中に吸い込まれ、気がつけば「チョイサー!チョイサー!」踊ってました(笑)。スキーに来て、お祭りまで楽しめたのは人生初。おかげでぐっすり眠れました。

絵付け体験で、自分だけの赤べこをお土産に

翌日、スキーの合間に「赤べこ」の絵付け体験を。会津を代表する郷土玩具で、木型に和紙を何枚も重ねて作った民芸品。愛嬌のある顔が上下にゆらゆら振る姿が和みます。ちなみにこの赤べこの由来は、平安時代に蔓延した疫病を払った赤い牛で「赤べこを持っていた子どもは災難から逃れられる」ということから厄除けのお守りになっているそう。
五月の節句に飾る「張り子の虎」は子どもたちも知っていたので「赤べこの方がかわいいね」とすっかり気に入った子どもたちは、それぞれ思い思いのデザインを施しました。私はもう一つの伝統工芸である「起き上がり小法師」に挑戦。会津では毎年初市にの時に各家庭で買って神棚に飾る、お守りのような存在だそう。七転び八起きする小法師はファニーなお顔で、これまた和みます。ただ民芸品を買うのではなく、オリジナルのお土産が作れるのも嬉しいですね。

スキー以外のお楽しみが、まさかこんなにあるなんて…!ここでは紹介しきれませんでしたが、まだまだアクティビティはあるので、天気が悪くてスキーが楽しめない時や、子どもが「今日はスキーしないっ」と言い出しても暇を持て余しませんし、スキーをしない祖父母とも一緒に来てもそれぞれ楽しめると思います。何よりも、今まで知りえなかった会津の文化にたくさん触れることができ、充実した1泊2日となりました。冬のスキーシーズンだけでなく、春にはお花見、夏には磐梯山への登山ツアー、秋には紅葉散策…と四季折々のお楽しみが待っているので、ほかのシーズンにもぜひ訪れて見たいと思います。

星野リゾート 磐梯山温泉ホテル 

飯田りえ Rie Iida

ライター

1978年、兵庫県生まれ。女性誌&MOOK編集者を経て上京後、フリーランスに。雑誌・WEBなどで子育てや教育、食や旅などのテーマを中心に編執筆を手がける。「幼少期はとことん家族で遊ぶ!」を信条に、夫とボーイズ2人とアクティブに過ごす日々。

LEE公式SNSをフォローする

閉じる

閉じる