ライター中沢明子のお気に入り★文化系通信

お笑い賞レースの常連、「さらば青春の光」の素顔とは?

皆さんはお笑い、好きですか? 好きな芸人さんはいますか? 私は年末年始もたくさん放送されたお笑い番組やネタ番組を録画し、仕事に煮詰まると観直して、また仕事へのモチベーションをアップさせているほど、お笑いが大好きです。もちろん、好きな芸人さんもたくさんいて、大好きな芸人さんのライブに足を運んでいます。

とりわけ好きなコンビがコントも漫才も一級品のネタを届けてくれる「さらば青春の光」。芸人さんたちが毎年しのぎを削って闘うコンテスト、「キングオブコント」や「Ⅿ-1グランプリ」の上位常連ですが、それって、とてもすごいこと。コントと漫才の二刀流で、どちらも勝ち残るなんて、まさに実力者の証です。毎回すぐに完売してしまう単独ライブの打ち合わせの合間に、LEEWebのために時間を作ってくれたお二人。カフェでじっくり話を聞いてきました。「僕らは女子にワーキャー言われる芸人じゃないから」とおっしゃいますが、いやいや、実物はめっちゃキュートなアラフォー男子。バシバシ写真を撮りまくっても、前のめりで質問し続けても、嫌な顔ひとつせず、笑顔で協力してくれた、さらば青春の光なのでした!

さらば青春の光
左・森田哲矢 右・東ブクロ 共に大阪府出身。2008年8月結成。大手事務所を経て、2013年に独立。個人事務所「ザ・森東」を構える。森田が社長、東ブクロが副社長、二人を支えるマネージャー・ヤマネにマンチカンの癒し猫“会長”と4人(?)一丸となって事務所を運営。「キングオブコント」で4年連続(2012年~2015年)ファイナリストに選出された唯一のコンビ。かつその後も2回決勝進出と史上最多。「THE MANZAI」「M-1グランプリ」など漫才の大会でも決勝進出など、芸人仲間にもリスペクトされる、お笑い界の実力者。毎年開催される単独ライブもプラチナチケットで、2019年は「大三元」と題した東名阪ツアーを開催。完売につき、東京公演のみ、追加公演決定。オープニングテーマ曲は「ゲスの極み乙女。」「indigo la End」の川谷絵音が(ノーギャラで!)書き下ろす。森田の初の著書『メンタル童貞ロックンロール』(KADOKAWA)も発売中。

 

 

同じネタでも、ライブとテレビで味わいが全く変わる

――年末の番組で東ブクロさんが「賞レース以外で僕らをテレビで観ますか?」、森田さんが「俺、毎日、いつ売れんねんって思ってる」とおっしゃっていて、思わず笑ってしまいました。でも、裏を返せば、賞レースではいつも目立っているわけですから、すごいことですよね。それに、最近はテレビでもよくお見かけします。お二人にとって理想的な活動というか、ゴールとはどういうものですか。

森田:僕らはテレビでスターになる、売れたい!という思いも強いコンビです。でも、やみくもにそこを目指すだけではダメというのもわかっているので、地に足をつけて、まずはライブやDVDなどで自分たちにお金を使ってくださるお客さんに向けて、一生懸命ネタをやる。その原点をしっかりやったあとに「テレビで売れる」がついてくるもんだろうと思っています。

東ブクロ:ありがたいことに最近は、おっしゃる通り、テレビの仕事も増えていますしね。

――単独ライブを観る醍醐味のひとつはネタをフルバージョンで観られること。さらば青春の光のオリジナルのコントは長尺ネタも多いですが、テレビで同じネタを拝見すると、ギュッと短縮されている。でも、それも面白い。テレビ番組の場合、いわゆる“テレビサイズ”にネタを縮める必要があると思いますが、同じネタを伸び縮みさせる面白さと難しさをお話しいただけますか?

森田:テレビはなんとはなしに観ている人も多いですから、長尺でネタを披露しても、なかなか集中して観ていただくのは難しいですよね。

東ブクロ:4、5分のネタを観て「面白いな」と思ったら、ライブに足を運んでいただけたらいいな、と思っています。「ライブだったら、もっと長く面白いネタが観られるんや」と思っていただけるように、短くても面白さは伝わるよう、工夫して縮めています。

森田:もちろん、めちゃくちゃ悩みますよ。ライブの尺がベストのつもりで作っているわけですから。でも、短くしたネタをやってみると、こっちの尺のほうがベストなのかな、と思うこともあります。

東ブクロ:そぎ落とされて洗練された感じになることもあるね。

森田:ライブと賞レースやテレビの違いは大きいです。ライブは多少すべっても、あるいは、伏線のために笑いがしばらくなくても、ちょっと観ていてね、というのが許される空間。賞レースやテレビは一言一句、笑いが起きなければダメなんです。その意味で、ライブサイズのほうが遊びやすいし、自分たちがやってみたいことを全部試してみられる、というのはあります。

東ブクロ:ちなみに、最近は短い尺のバージョンは賞レースでぶっつけ本番、というケースが結構あります。

――えっ。賞レースでぶっつけ本番?

森田:以前は雑多なライブというか、たくさんの芸人が集まってやるライブなどで、短いバージョンを試すことが多かったんですが、最近、あまりそうした機会がなくて。何組か集まってやるライブも長尺でやれるようになった。昨年のキングオブコントで準決勝に行く時にやった「ヒーロー」は12分のネタですが、5分に縮めたバージョンはぶっつけ本番でした。

「ヒーロー」(単独公演『真っ二つ』より)

 

――昔は短いネタも多かった気がするんですが、年々、長尺ネタが増えていませんか。

東ブクロ:そうそう、そうなんですよ。昔は、4分、5分なんて長すぎて困っていたくらい(笑)。それがいつの間にか、前振りが長くなっていって、10分、15分、と伸びて行きました。

――テレビで売れたい、という気持ちを持ちながら、テレビでできない長尺のネタが増えていくジレンマ(笑)。

森田:はははは、いや、ほんと、そこっすよね。難しいもんです。

東ブクロ:昔は賞レースに向けてネタを作っていたけれど、今は単独ライブに向けて作っています。ただ、5分もらえれば、僕らがやりたいことは伝わると思うんで、それがもし気に入ってもらえたら、ぜひライブに足を運んでください。

――テレビを観ているから親しみはあるけれど、お笑いの単独ライブは音楽のライブ以上にハードルが高いと感じる人もいると思います。そうしたライトな(?)ファンに支持されることも大切ですよね。なかなかライブは行けないけれど、応援したい気持ちはある。そういう場合、どんな応援をされたら、うれしいですか?

東ブクロ:お笑いの単独ライブなんて、僕もこの世界に入るまで行ったことがありませんでした。お笑い自体はすごく好きだったんですよ。でも、行く機会がなかった。だから、ライブにはなかなか行けない、というのはよくわかります。

森田:たとえばショッピングモールでやるイベントに買い物ついでに寄ってもらったり、僕たちは公式のYouTubeチャンネルを持っているので、そこでネタを観てもらってチャンネル登録していただけたら、とてもありがたいです。

東ブクロ:それでさらに面白いコンビだと思っていただけたら、単独ライブのDVDを借りたり、買ったりしてもらえるとうれしいですね。

やさしい笑顔を向けてくれた二人。こんなにもやわらかな雰囲気のショットは珍しいかも?

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Writer Profile

中沢明子

ライター・出版ディレクター

Akiko Nakazawa

1969年、東京都生まれ。女性誌からビジネス誌まで幅広い媒体で執筆。LEE本誌では主にインタビュー記事を担当。著書に『埼玉化する日本』(イースト・プレス)『遠足型消費の時代』(朝日新聞出版)など。

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