経験を重ねた今こそ響く、人生の処方箋!

小島慶子さん、岩永有理さん、菊池亜希子さん、それぞれの「心に効く」恋愛小説

Romance novel

第一線で活躍する、同じLEE世代女性たちが、心に効いた恋愛小説を紹介してくれました。

小島慶子さん(エッセイスト、小説家)の場合

経験と知性で読める、美しい世界がある

私たちLEE世代が、なぜ今になって恋愛小説に心打たれるかというと、すでに現実という名の砂漠の果てを十分に見ているからです(笑)。

20代の頃、恋愛は砂漠にある蜃気楼のような存在で、私たちはそこへと迷わず駆け出していました。しかし30代・40代になると、もはや私たちは砂漠の中をたくましく生き抜く部族へと進化。蜃気楼が幻であることを知っていて、駆け出しはしません。でも恋愛小説を紐解くと、かつての自分に見えていた理想郷がふわあ~っと立ち上ってくる――。砂の中に消えたはずの女がまだ自分の中に生きていたと知るのです。それが30代・40代で恋愛小説を読む醍醐味。

蜃気楼を別の角度から味わえる今だから、私も小説の読み方が変わったし、経験と知性を蓄えたLEE世代が理解できる美しい世界が詰まった作品を、おすすめしたいと思います。

 

小島さんの「心に効いた」恋愛小説

右:淡々と描かれる禁忌の恋
『水声』 川上弘美/¥600 文春文庫
姉と弟の愛という、タブー中のタブーを描いた長編小説。この手のテーマはポルノか、神話化されることが多いですが、本著はそのどれでもない。最も近い異性だけど、やっぱりわからないという二人の絶妙な距離感が美しいし、大人ならではの世界観だと思います

中央:極限まで高まる純度に泣く!
『曾根崎心中』 角田光代/¥1400 リトルモア
あまりの純度の高さに涙せずにはいられない名作。なぜ泣いてしまうかというと、主人公が純粋な恋愛とは最も遠い場所にいる、廓の女性だから。古典作品も、角田光代さんの手にかかるとまるで目の前に起きているかのごとく、鮮やかな感情を掘り起こしてくれます

左:愛に惑う女たちの共闘物語
『女神記』 桐野夏生/¥590 角川文庫
自分を裏切った男を許せない神様と、男に哀れみをいだく人間の女、そして仕事に生きる女のシスターフッドの物語。女性が社会で背負わされる怒りを、この作品は代弁してくれていますし、女性の理不尽な思いの受け皿になってくれるのが桐野さんの文学だと思います


小島さん最新作
『幸せな結婚』小島慶子/¥1600 新潮社
2組の夫婦それぞれの幸せを追求した長編物語。

暮らしのヒント/ひとり時間 最新の記事

ひとり時間をもっと見る

Writer Profile

LEE編集部

LEE Editors

LEE編集部スタッフが撮影裏話や展示会で見たもの、プライベートで気になったことなどを日々発信!

LEE100人隊をもっと見る

LEEメンバーになって
お気に入りの記事をCLIPしましょう!

LEEメンバーになると何ができるの?
会員限定記事が読み放題
マイページにお気に入りの記事リストが作れます。
プレゼントやイベント、セミナーに応募できます。
人気連載などにコメントができます。
お得な情報が満載のメールマガジンをお届けします。

メンバー登録はこちら

すでにメンバーの方はこちら

ログイン

LEEメンバーになって
お気に入りの記事をCLIPしましょう!

LEEメンバーになると何ができるの?
会員限定記事が読み放題
マイページにお気に入りの記事リストが作れます。
プレゼントやイベント、セミナーに応募できます。
人気連載などにコメントができます。
お得な情報が満載のメールマガジンをお届けします。

メンバー登録はこちら

すでにメンバーの方はこちら

ログイン