LIFE

あなたを幸せにする家にまつわるお金の話

持ち家 or 賃貸どっちがトク?買うなら戸建て?マンション?【家を買う前に知っておきたいQ&A】

  • LEE編集部

2018.07.25

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一生で一番大きな買い物である「家」。金額が大きいだけに、勢いで買っちゃうのは実はコワい!?

家を買えば一安心、というわけにもいかず、LEE世代は教育費に老後の資金と、まだまだたくさんのお金が必要・・・
あなたと家族が安心して幸せに暮らしていくコツを、家とお金のエキスパートにレクチャーしていただきました。

この記事は2018年1月7日発売LEE2月号の再掲載です。


2択で分かる!知ってるとトクする!
あなたを幸せにする「家」にまつわるお金の話

 

≫ 人口減の時代に家を買う「リスク」を知っておこう

これから家を買おうかと考えている人が頭に入れておきたいのが、“買うことのリスク”だと不動産ジャーナリスト/不動産コンサルタントの長谷川 高さんは話します。

「昔、日本で人口がどんどん増え、物件価格が上がり続けた時代は、持ち家は資産でした。

今は少子化で人が減っていくことが予想され、土地や家が余る時代。中長期的に見ると、限られた都市部を除いては物件価格は下がっていくと考えられます。

そのような状況で無理をして家を買うと、例えば体調を崩して仕事ができなくなったときに、ローンが支払えず低い価格で家を手放して、借金だけが残るという事態に。一目惚れで買うことなく、価格やエリアなど、慎重に比較検討してほしいです」

家を買うか一生賃貸かは、家族の価値観にもよります。

「個人的には自由度が高いので一生賃貸でもいいかなとも思うのですが、高齢の母が戸建てに住んでいて、“終の棲家”という安心感があります。年を取ってから家を買うというのも選択肢かもしれません。ただし、いつ買うとしても“無理をしないで買う”が大前提です」

 結局、「持ち家」「賃貸」どっちがトク?

 

≫ 実は損得は決められません。重要なのは「家族がずっと快適に暮らせるか」

「購入と賃貸で"どっちがトクか"という話はよくありますが、将来の金利や賃料、場所、給与などの不確定要素がたくさんあるので、一方に軍配が上がることはありません。

人口減の時代で、購入した家が資産になることは一部の地域を除いてあまり期待できませんが、持ち家という安心感があります。賃貸なら引っ越しの自由度がありますが、家賃の支払いが老後も必要。

いずれにしても、損得よりも家族が快適に過ごせるかどうかを考えて決めるとよいでしょう。ただし賃貸派でも、家を買うことになってもいいように貯蓄はしっかりしておきましょう」(不動産ジャーナリスト/不動産コンサルタント長谷川 高さん)

読者アンケート「あなたは持ち家派? 賃貸派?」

LEE100人隊に「持ち家派」か「賃貸派」かをアンケート。半数以上がすでに持ち家、まだ賃貸という人も「転勤族」が多く、将来的には購入を考えているなど、持ち家派が圧倒的多数の結果になりました。

LEE編集部調べ

賃貸派にも、「子どもの成長に合わせて最適な間取りの家に住み替えられる」「ご近所トラブルがあってもすぐ引っ越せる」など、身軽さゆえのメリットがたくさんあるよう。

購入済みの人からはこんなアドバイスも!

「返済のほかに子育てなどでお金が予想外にかかります。ライフプランはしっかり考えて」(No.024 アオイさん)

「ローンの負担割合を夫婦で事前に話し合っておくべきでした」(TB さりいさん)

「マンションを買った直後に修繕積立金が倍近くに上がって衝撃。そういう可能性もあります」(No.027 うっちーさん)

 買うなら「欲しいときに」「しばらく様子見」どっち?

≫ 東京などの物件価格は高止まり感が。3~4 年待ってみてもよさそう

「オリンピックや人件費の高騰によって東京などでは物件価格が上がっています。ただ、将来の価格を予想するのは難しいですが、すでにピークを迎えて下がり始めている地域も。

また『低金利のうちに』と焦る気持ちもわかるのですが、超低金利によって高額のローンを組めることで、物件価格が高騰している面もあります。

今後金利が上がれば住宅が売れなくなり、価格が下がると考えられるので、低金利を理由に買い急ぐことはないと思います。東京など大都市なら3 ~ 4 年待ってみてもいいでしょう。地方や郊外の場合は、無理のない価格であれば、すぐに買っても問題ないと思います」(不動産ジャーナリスト/不動産コンサルタント長谷川 高さん)

 買うなら「戸建て」「マンション」どっち?

≫ 将来売る可能性があるなら便利な場所のマンションが無難

「『子ども部屋が欲しい』『広い庭が欲しい』『部屋を自由にアレンジしたい』など、何が幸せかは家族のライフスタイルや価値観次第。

ただしお金の面だけで言うなら、昔ながらのマイホーム、郊外の戸建ては、今後人口減により値下がりが予想されるのでなかなか厳しい状況だと思います。

一生住むことを決めていれば気にしなくてよいですが、将来貸したり売ったりする可能性があるなら、利便性のいいエリアのマンションのほうがよいでしょう。資産価値は、駅からの距離などさまざまな要因に左右されるので、買う前にチェックを」(不動産ジャーナリスト/不動産コンサルタント長谷川 高さん)

将来、売る・貸す可能性があるなら

駅からの距離、間取り、人口の増減をチェック

「売りやすい、貸しやすい条件は、まず駅から徒歩10分以内などアクセスのいい場所であること。それから汎用性のある間取りであること。
70㎡でワンルームだったり、ホテルのようにお風呂がミラー張りだったりする個性の強い物件はNG。そして、そのエリアが将来人口が増えるかどうかも重要。これは自治体のHPでチェックできます」


イラストレーション/前田はんきち 取材・原文/西山美紀
この記事は2018年1月7日発売LEE2月号『あなたを幸せにする家にまつわるお金の話』の再掲載です。

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LEE編集部 LEE Editors

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