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相馬由子

食品を使って染色、自然な色みがおしゃれ心をくすぐる「フードテキスタイル」

  • 相馬由子

2018.06.10

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野菜やフルーツ、コーヒー豆など、食品から出る色で生地を染めた商品を展開している「フードテキスタイル」というブランドをご存知ですか? 天然染料ならではの優しい色味の商品が人気を集めています。

食品の色を独自の技術で染料化

専門商社・豊島株式会社は、キューピーグループやタリーズコーヒーなど、食品関連企業と提携。食品の製造過程で出る食品残渣を提供してもらい、それらの食品が持つ色を、独自の技術で染料化。その天然染料を80%以上使い、自然由来でありながら、色落ちしにくい生地を作りました。

「色の原料には、キユーピーグループの紫キャベツ、堀内果樹園のブルーベリー、生活の木のエキナセア、タリーズコーヒーのエスプレッソコーヒーなど、野菜、フルーツ、ハーブ、飲料の4つのカテゴリーの食品残渣が使用されています」(豊島・営業ご担当・谷村佳宏さん)

どの商品も優しい色みでカラフル。まさかこれが、野菜やコーヒーの残りかすから染色されているだなんて思えません! ついつい欲しくなってしまいますね。

初めての期間限定ショップがオープン中

フードテキスタイルは、今まで、アーバンリサーチドアーズやパーリッシィなど、さまざまなアパレルブランドや企業、カフェ、エコイベントなどとのコラボレーションした商品やノベルティなどを作ってきましたが、今回初めて、オリジナル商品を期間限定ショップで販売しています。

「今回、ブランドとして初めてとなる単独での商品販売を開始しました。現在、フラクサス広島店(2Fフラクサスマーケット)、高島屋京都店(6F和洋食器・台所用品売場)にて、期間限定のポップアップショップをオープンしています(フラクサス広島店は620日まで、高島屋京都店は612日まで)」(同)

今回のポップアップショップで展開される商品としては、ショッピングBAGやエプロン、BABYロンパース、スタイ、トートバッグ、Tシャツなどがあります。誰にでも似合う優しい色合いで、ちょっとしたプレゼントとしても喜ばれそう。「これ、野菜で染色されているんだよ」なんて言いながら渡せば、そこから会話が弾みそうですね。

フードテキスタイルのさまざまな商品をまとめて見られるのは、今のところこの2つのポップアップショップだけです。

食品ロス問題を考えるきっかけに

フードテキスタイルでは、法律に基づいて産業廃棄物として食品残渣を出しているメーカーとの協力関係を大切にしているのだとか。最近は食品ロスが大きな問題となっていますが、この問題を考えるきっかけとなればという思いで、食品とアパレルという異業種の企業が協力して取り組んでいるそうです。

相馬由子 Yuko Soma

ライター

1976年、埼玉県生まれ。夫と7歳の娘との3人暮らし。編集プロダクション、広告系出版社を経て独立。ウェブ、雑誌、書籍などで編集、執筆を手がける。最近では、子育て、アウトドア、旅、食などのテーマを担当することが多い。合同会社ディライトフル代表。

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