LEE COVER INTERVIEW 高畑充希さん「好きな自分の作り方」
LEEカバー初登場!
【高畑充希さんインタビュー】「好きな自分の作り方」&人生に迷うLEE読者のお悩みに回答!
2025.04.19
LEEカバーインタビュー
高畑充希さん「好きな自分の作り方」

自分で人生を変えようとする女性のエネルギッシュな物語を、女性ばかりのスタッフで作り上げたことがブロードウェイで大きな話題に。ウーマンパワーに満ちあふれたミュージカル『ウェイトレス』の再演が決定。主役のジェナを演じる高畑充希さんが、初めてLEEのカバーインタビューに登場。「このままでいいのか?」と人生に悩むLEE読者のお悩みに回答してくれました!!

カバー初登場!
高畑充希さん
たかはた・みつき●1991年12月14日生まれ。大阪府出身。映画『ウィキッド ふたりの魔女』での吹き替えが話題に。演技力だけでなく歌唱力にも定評があり、ドラマや映画はもちろん、舞台やミュージカルでも高い評価を受けている。今年は映画『国宝』が公開予定
「このままでいいのか?」迷い、悩み、現状を打破する女性たちの姿に力をもらえる!

ミュージカル『ウェイトレス』との出会いを運んできてくれたのは仲よしの前田敦子ちゃん。「この間、ニューヨークで観たんだけど、みっちゃんに合うと思うんだよね」という彼女の一言をきっかけに観劇したのがすべてのはじまりでした。ブロードウェイで観たその舞台は、セリフが理解できなくても飽きる瞬間がないくらい、すべてがとても素晴らしくて。ままならない現状から一歩踏み出す女性の物語を、女性ばかりのクリエイターが集まって作り上げる……。当時はまだ珍しかった、ウーマンパワーに満ちあふれた世界にも衝撃を受けたのを覚えています。
「あの作品を日本でも!」そんな私の願いが叶ったのが4年前。今回は2度目の再演になります。私が演じるジェナはダイナーで働くウェイトレスで、物事を諦めたり、厳しい現実から目を背けたり、自分を「麻痺」させるのがとても上手な人。それはよくないことかもしれないけど、人生にはそうしたほうが楽なときだってある。そんなズルさも、ピュアさも、ドライな部分も含めて、ジェナは私の好きなキャラクターです。そんなジェナが、決して特別な存在ではない彼女が、自分の力で自分の人生を動かし始める……。その姿からはきっと勇気やパワーを分けてもらえるはず。私も今から演じるのを楽しみにしています!
高畑充希さん
ミュージカル『ウェイトレス』

アメリカの田舎町のダイナーで働くウェイトレスのジェナ(高畑)。ダメ男の束縛でつらい生活から現実逃避するかのようにパイを作り続けていた彼女だが、ある日、妊娠が発覚。さらに婦人科のポマター医師(森崎ウィン)と深い関係に!? ジェナを中心に描かれるウェイトレス仲間たちの悩みや迷い。誰かに自分の気持ちが重なり、パワーをもらえるミュージカル。
- 4月9日(水)〜30日(水) 日生劇場 ※愛知、大阪、福岡公演あり
じっくり答えてくれました
高畑充希さんのお悩み相談室
「こんなとき、高畑さんだったらどうする?」その答えから見えてきた彼女のポジティブでハッピー、〝フラット〞な人生の美学。
1
仕事と家事だけで毎日が終わっていき、「私の人生って……?」と考えてしまいます。どうすればワークライフバランスをうまく取れるでしょうか。 ───(35歳・会社員)
1
私も独身の頃「仕事ばかりしているな」と思ったことがありました。仕事は好きだし、自分の意思だし、それが不満なわけではないんですけど。結婚したり出産したり、周りの友達のライフステージが変化していく中「このままでいいのかな?」って、ふと不安になったんですよね。そんなとき、友達が届けてくれたのが「充希は充希で着実に積み重ねているものがある。進んでいる方向が違うだけ。そんなことを思う必要ないんだよ」という言葉でした。人生全体を見比べると、自分だけ置いてけぼりにされているような錯覚に陥ってしまうこともあるけど、ひとつひとつ経験を積み重ねながら変化していく のはきっと皆同じ。あの頃の私のように、漠然と人生全体を眺めると、足りないもの ばかりが見えてきます。「何も達成できていない」「理想の自分になれていない」「あれもこれも手に入れていない」なんて。だからこそ、私は目の前の一日一日に注目。「今日は家事の段取りがうまくいったな」「今日のランチはおいしかったな」「家族とよい会話ができたな」なんて、日々の小さな幸せを拾い上げることで人生が満ち足りていく気がしています。
2
若い頃から自分に自信が持てず、今も子どもに対して「こんなママでごめんね」とネガティブな気持ちになってしまいます。どうしたら、自分に自信を持てますか?───(42歳・医療事務)
2
私の場合、仕事をしている自分には自信が持てないのですが、自分という人間には自信を持つことができていて。それはきっと、親が私の自己肯定感を育ててくれたおかげでもあるだろうし、ちゃんと〝なりたい自分〞と向き合ってきたのも大きいのだと思います。例えば、「自分のこういう考え方が好きじゃない」と思ったときは「じゃあ、自分が好きな考え方の人になるにはどうしたらいいのだろう」と変えていく。そうやって少しずつ、諦めずに「なんとかしよう」と自分自身と向き合ってきた。そんな自分のことを「好き」と思えるというか、その経験と過程が私に自信を届けてくれているのだと思います。メイクが下手でも練習すればうまくなるのと同じで、〝なりたい自分〞が見えていれば一歩ずつでも近づける……。今も「自分のことが好きになれない」と思ったときはこう思うようにしていますからね。「悪いことじゃない、まだまだ、伸びしろがあるということだ!」って(笑)。
3
転職を考えていますが、新しい環境や人間関係などいろいろと考えすぎてしまい、結果、自分に言い訳をして諦めてしまいます。どうすれば、一歩踏み出す勇気を持てるでしょうか?───(40歳・会社員)
3
新しい挑戦にはリスクもついてまわるもの。だからこそ、不安になるのわかります! ただ、「新しい職場で冷たくされたらどうしよう」「仕事を教えてくれないかもしれない」なんて相手の行動に対する不安は〝受け身の発想〞だと思うんです。同僚と仲よくなりたいなら自分から話しかける、自分から行動を起こす、それでも仲よくなれないなら職場の外に趣味友達を作ればいい……。ぼんやりしていてもリスクは消えてはくれません。ならば、そうなったときに「自分はどう対処するか」考える。すると、自分の中の恐怖心が少し収まるような気がするんです。また、私自身そうなのですが、〝やらない言い訳〞は次々と簡単に見つけることができちゃうので。〝とりあえずやる〞の精神もけっこう大事。同じ場所で足踏みしていても何も変わらないし、その時間は決断しない限り続くわけで。それはまるで、バンジージャンプの装具をつけたまま「怖い、怖い」と言っているようなもの。「いつか落ちなきゃ行けないなら今、思いきって飛び降りる!!」それが私の解決方法です。

4
育児が落ち着き、そろそろ復職しようかどうか悩んでいます。高畑さんは、何かを選択したり決断しなければいけないとき、どのように心を決めていますか?勇気を持てるでしょうか? ───(35歳・会社員)
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決断に迷ったとき、私はいつも〝結果がわからないほう〞を選ぶようにしています。例えば、作品に関しても、明確な完成形が頭の中に浮かぶものよりも、「どうなるんだろう?」「どうするんだろう?」と思うほうを選ぶようにしていて。その理由は単純に「ずっとワクワクしていたいから」なんです。ただ、この方法がすべての人にとっての〝正解〞ではないのは理解しています。安心して物事に取り組みたい人は、結果が見えるほうを選んだほうが素敵だと思いますしね。私自身はどうなるかわからないものに飛び込んで、それをどうにかしていくという、気合いが必要な進み方が性格に合っているので。作品選びも人生も、冒険を選びがちかもしれない(笑)。
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高畑さんは多くの人に愛されているイメージがあります。大人の友情を築くうえで、高畑さんが大切にされていることがあれば教えてください! ───(38歳・自営業)
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基本、〝前進する力〞は強いが〝守備力〞はかなり低め。そのせいか、私の周りには「どうせ充希は突っ走るから、私がブレーキをかけなければ」みたいな、物事を冷静に、理論的に考えられる〝守備力高め〞の友達が多いんです。そんな友達の前で私はいつもふざけていますね(笑)。一緒にいる時間は楽しく過ごす。すると日々のネガティブな出来事も「ま、いっか」に変わるというか。すべてのことに「深刻になりすぎない」は私のモットーでもあります。マイナスな出来事に遭遇したときは「どうネタにするか」を考える。披露すべきは〝聞いてつらい愚痴〞よりも〝おもしろい愚痴〞。ネタにして楽しくごはんを食べて笑う、そうすればたいてい「ま、いっか」に変わっていきます!
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学び直しやキャリアアップなど、周りの人はそれぞれ夢に向かって頑張っているのに、私には特に夢がなく、寂しい気持ちに。やはり人生に夢は必要ですよね……?───(37歳・看護師)
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「夢はありますか?」と聞かれたら、私は「特にありません」と答えます。長期的な目標や計画を立てるのが苦手で、未来に明確なビジョンを掲げて突き進むようなこともできず、いつも行き当たりばったり。だからこそ、夢を持つ人に憧れたりもするのですが……。それができない私は〝チャンスが来たら乗れる状態にしておくこと〞を大事にしています。チャンスが訪れないときは、暇なので、ほかのことをして楽しむ(笑)。上も向かず、下も向かず、ただ前を向いて。あれですあれ、トカゲとか〝変温動物〞みたいな感じです。必要以上に揺らがず、左右されず、日々を楽しみながら、ここぞというときにバッと動く。個人的には、未来はそんな感じでいいような気がしています(笑)。
7
高畑さんはいつもキラキラと輝き、人生を自分の足で楽しみながら歩いているイメージです。一度きりの人生を楽しむために、高畑さんが大切にしていることは何ですか?───(32歳・自営業)
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まだ33年しか生きていないので、私にはまだその答えがわかりません。ただ、願望としてはやっぱり「これからもワクワクし続けたい」という思いがあります。毎日「この服を着るから、今日はこういうメイクをしよう」と考えて外出するのもそのため。自己満足の世界だけど、その時間は私をワクワクさせてくれる。そうそう、こないだ『ニトリ』でもワクワクしました。痒いところに手が届く商品をたくさん手に入れて。おにぎり握ったときに米粒がつかない手袋とか、お肉を冷凍する保存容器とか。ラップもいらないし、立てられるし、洗って何度も使えるんです!! それを手に取るだけで私の胸はときめいた。これからも、そんな小さなワクワクを積み重ねていきたいです。

Staff Credit
撮影/菊地泰久(vale.) ヘア&メイク/paku☆chan スタイリスト/菅沼 愛(TRON) 取材・原文/石井美輪 撮影協力/バックグラウンズファクトリー
こちらは2025年5月号(4/7発売)「LEE COVER INTERVIEW 高畑充希さん「 好きな自分の作り方」」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年5月号現在)です。
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