成長とともに、男の子の体やおちんちんは、どのように変化していくの？　同じ経験がない母親でも、正しく具体的に知っておくことで、息子の成長に適切に対応できます！

教えてくれたのは
泌尿器科医 岡田百合香さん

総合病院泌尿器科に勤務するかたわら、助産院などで「おちんちん講座」や「トイレトレーニング講座」を行う。５歳男の子、1歳女の子の母。著書に『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書』（誠文堂新光社）。

幼児期〜児童期
母が知らない
男の子の「性」とおちんちんの成長とは？

・男女の違いに気づく（体に興味を持つ）、きょうだいの誕生などで命に興味を持つ子も

（児童期）
・早い子は精通を経験する

・包皮が完全にむける子も

おちんちんの皮がむけたり、体がガッシリする子も

3歳ぐらいから、男女の体の違いに気づき始めます。幼児期から小学校低学年にかけて、体がどんどん成長。子どものおちんちんの皮がむけたり、生理的勃起があったり、早いと精通がある子もいますが、個人差が大きい時期です。

この頃、女の子特有の成長は？

・小学校高学年頃から胸が膨らみ始める子も

・早い子は初潮（初経）を経験する　・男子より心身の成長ペースが早い傾向あり

幼児期〜児童期
おちんちんの変化とケア方法

POINT
恥垢によって隙間ができて皮がむける

皮を下げると現れる、白いポロポロとした恥垢によって、包皮と亀頭の間に隙間が生まれ、少しずつはがれていきます。恥垢は汚れではなく、皮膚組織や皮脂がかたまったものなので無理に取る必要はなし。

3歳ぐらいからは自分で洗う練習を

3歳ぐらいからは自分で皮を下げて洗えるはず。洗ったら包皮は戻すことも必ず伝えて。むいたままにしておくと圧迫されてむくんでしまうことも。

その他、知っておきたいこと

性教育のはじめに教えたい
「プライベートゾーン」とは？

自分のプライベートゾーン（上）を人に見せない、触らせないことはもちろん、他人のプライベートゾーンを触らないことも一緒に伝えて。幼少時、お風呂でママがおちんちんを洗うときにも「触っていい？」と一声かけて。

Q
息子がおちんちんをよく触るけれど、大丈夫？

おちんちんを触るとただ単に安心するというケースも多いので叱らないで。外や人前では、触らないようにと話しましょう。痛みやかゆみが原因で触ることもあるため、トラブルがないかの確認も必要。

第二次性徴期（思春期）
母が知らない
男の子の「性」とおちんちんの成長とは？

・声変わり

・ひげ、体毛が生える

・勃起、精通を経験

・ニキビなど肌トラブルが起きやすい

・性への関心が高まる

・イライラ、親への反抗

男性ホルモンが分泌されて、大人の体に急成長

精巣が大きくなり男性ホルモンの分泌が増えて、精子が作られて、勃起や精通が始まります。ホルモンの影響で、体格が大きくなる、声変わりする、ひげが生えるなど大きな体の変化が。心も成長し、性への関心が高まったり、不安定になる場合も。

この頃、女の子特有の成長は？

・多くの子が初潮を経験する

・体内では子宮、卵巣などが発達し始める

第二次性徴期（思春期）
おちんちんの変化とケア方法

POINT
むけ方にも個人差が

最初におしっこの出口である外尿道口が見えて、だんだんと見える範囲が広がります。亀頭の下部のくびれである冠状溝まで露出ができるようになったら、完全にむけたことに。洗うときや勃起したときに冠状溝まで出れば、普段は完全に包皮が亀頭をおおっていても問題ありません。

パンツは自分で洗う習慣を

精通が始まると、パンツに精液がつくことも。それより前から、パンツは入浴時などに自分で予洗いするよう教えておくと、本人も気まずくないはず。

その他、知っておきたいこと

「精通」とは？　いつごろ経験するの？

精通のタイミングはさまざまで、おちんちんを触っていたら突然起こったり、夢精（睡眠中の射精）で初めてということも。親に知られたくないと思う子もいるので「もう精通あったの？」などと親から聞かなくてOK。

POINT

・時期は小学高学年〜中学生が多い

・最初は「夢精」で気づくことも

・本人が隠したがったら親から聞かない

男の子ママがぶつかる「性教育」のお悩み相談室

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次回は、「男の子ママがぶつかる「性教育」のお悩み相談室」男の子の心配なケースQ&A、ママはどうすれば？part1をお届けします！

撮影／HAL KUZUYA　ヘア＆メイク／麻生ヨウコ（ilumini.）　スタイリスト／高橋美帆　イラストレーション／あべさん　取材・原文／野々山 幸（TAPE）

こちらは2023年LEE4月号（3/7発売）「男の子ママがぶつかる「性教育」のお悩み相談室」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示（2023年3/7発売LEE4月号現在）です。

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