LIFE

当たり前を捨てたら“一生困らない”収納ができた!

【片付けのプロが読者の自宅を改革】「物がひしめく納戸部屋を何とかしたい!」工夫で収納率がアップ

2022.05.27

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多ジャンル、使用頻度不明のものが寄せ集まる場所にモヤモヤ 「納戸部屋」をなんとかしたい!

将来の子ども部屋に、のつもりが、いつの間にか納戸化してしまうのはLEE世代あるある!? すっきり片付けつつ、将来へのアプローチまで!

教えてくれたのは?

片付けのプロ!

収納暮らしコンサルタント ライフオーガナイザー
宇高有香さん

宇高有香さん

(左)宇高有香さん

個人宅の収納コンサルティングや片付けセミナーの講師などで活躍。本誌をはじめ、さまざまなメディアでも活動。著書は『子どもと暮らすラクに片づく部屋づくり』(辰巳出版)。

Instagram:yuka_udaka
Twitter:uchikara_udaka
公式サイト:https://uchikara.net

100人隊にも
「納戸部屋」の収納にんでいる人がいっぱい!

「本来子ども部屋にしたいところが、半分納戸になっていることが悩みです」(No.031 はちみつりんごさん)

「和室が荷物部屋になっているのを、なんとかしたいと思いながらできていない」(No.058 gumiさん)

「棚には収まらないような大物を納戸部屋に置いているのですが、縦積みができないのでほぼ床置きになってしまって。そうなると案外ものが置けないしごちゃついて困ってます」(No.042 hashimoさん)



【お悩み代表】
LEE100人隊 No.097 たかなさん

LEE100人隊 No.097たかなさん

夫、小学2年生と4歳になる姉妹の4人家族。3年前に購入した戸建て暮らし。夫はDIYやスポーツなど多趣味で、そのアイテムが納戸部屋に。部屋割りは、まだ仮の状態

たかなさんのお部屋DATA

2階建ての戸建て。
1階はLD、2階に8畳、6畳、6畳の3部屋

【8畳 在宅ワーク部屋】

将来は夫婦の寝室も兼ねる?


【6畳 家族の寝室】

将来は子ども部屋に?


【6畳 納戸部屋】

将来は子ども部屋に?

たかなさんの納戸部屋のお悩み

子ども部屋になることを想定して2段ベッドを置いたものの、まだ子どもたちが寝ることはなく、物置状態に

季節のもの、夫のスポーツ用品、消耗品のストックなどが雑多に押し込まれている

ほかに収まり切らない夫の服も収納されている

納戸部屋の写真

LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 空のラック! 2段ベッド!

子ども用の2段ベッドと夫の服がひしめき合う状態
LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 季節外のもの、そして思い出のもの

部屋の隅には大型のクリスマスツリーやDIYで使う木材、思い出の品が山積み
LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 夫の服の上に消耗品のストック

トイレットペーパーのストックもここに
LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 ゴルフ、スノボのものがごちゃっと

夫の趣味の道具がぎっしり

宇高さんのアドバイスは…?

納戸の要素を残しながら″ファミクロ”&″オフィス”化を

子どもが小さい家庭は“将来の子ども部屋に”と考えながらも、じわじわと行き場のないものが集まり、一部屋が納戸化しているケースが多い、と宇高さん。

「大事な家なのに、使っていない部屋があるのはもったいないです。ほこりもたまりますし…。納戸部屋をそのまま使いやすくするのもいいのですが、せっかくなので、家族が今も将来も快適に暮らせるように、部屋割りや部屋の用途も含めて見直してみましょう」(宇高さん)

宇高さんの提案は納戸部屋を、納戸の機能は残しつつ、ファミリークローゼット、さらにワークスペースを兼ねた部屋にすること。

「たかなさんの場合、今のプランのままだと、この先ものがあふれてしまう可能性が。一番広い8畳部屋を子ども部屋にして、将来は中で仕切って個室化するのもいいのでは。2つの6畳部屋は、1つを寝室に、今の納戸部屋を家族共有の多機能な空間にすれば、すべての部屋をまんべんなく活用でき、生活動線もよくなって、暮らしやすくなると思いますよ」(宇高さん)

宇高さんの解決プラン

収納暮らしコンサルタント ライフオーガナイザー 宇高有香さん

「納戸として”魔窟化”させるのではなく、日々使う機能的な空間に! 2段ベッドは8畳部屋に移動、具体的な子ども部屋の準備を」(宇高さん)

【8畳 在宅ワーク部屋】

娘さん2人の子ども部屋に。
将来は仕切ることも想定


【6畳 家族の寝室】

そのまま、将来の夫婦の寝室に


【6畳 納戸部屋】

納戸、ファミリークローゼット、
ワークスペースを兼ねた空間に

普段使わないものは扉の中に収め、ストック品などは夫の服の上に箱で収納

家族全員のデイリー服を集めた、ファミリークローゼットとして活用

デスクを持ってきて、ワークスペースとして毎日使う部屋に

納戸活用のアイデアその①
いつもは使わないものを1カ所にまとめて、倉庫棚のように見渡せる配置に

クリスマスツリーなどの季節のもの、レジャーグッズ、夫の趣味のDIYに使う木材など、いつもは使わないものを扉の中に集約。

「〝とりあえず〞の連続で適当に置いていたので、いざ使いたいときに見つけるのが大変でした。それに扉の中に収まる量だったことも意外。もっとものが多いと思っていたので…」とたかなさん。

「納戸部屋はものを床に置きがちで、収納の効率がよくありません。多少取り出しにくくてもいいので、必要ならば棚を取り入れてどこに何があるかわかる状態を目指して」(宇高さん)

Before

LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 Before

LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 Before

After

LEE100人隊たかなさんの納戸部屋 After

1. 棚に合った収納袋にして収納力がぐっと上がった!

高さと奥行きがある大容量の収納袋に夏と冬のレジャー用品を。一番右にはクリスマスの飾りも

2. 趣味に使う夫のバッグはバーに吊るして収納

もともと点在していた夫のゴルフやスノボ用バッグは、S字フックで吊るして一覧しやすく収納

3. DIYで使うものは、この一角にまとめて

大小ある木材がバラバラにならず、取り出しやすいように、空いた段ボールに立てて入れました

4. 高さのあるものをまとめ空間を有効に活用

高さをうまく使えていなかった空間には、背丈のあるクリスマスツリーがぴったり収まりました
LEE100人隊たかなさん 収納暮らしコンサルタント ライフオーガナイザー 宇高有香さん DIYの木材秋段ボールに立てます なるほど〜出し入れも便利!

納戸部屋にあったもので残したいものは、ほぼ扉の中に。「部屋自体が物置になっていたので、この空間をうまく生かせていなかったです」(たかなさん)

納戸活用のアイデアその②
ファミリークローゼットにすることで朝の支度も、戻すのもラク!

「部屋ごとクローゼットにするという発想がなかったです!」とたかなさん。2段ベッドは子ども部屋にする8畳部屋に移動させ、空いたスペースにラックと衣装ケースを設置。

8畳部屋の収納にあったたかなさんの服と、1階に置いていた子どもの服を集約させ、ハンガー収納コーナーが完成。もともとこの部屋にあった夫の服はそのままに。

「朝起きたら子どもとこの部屋に移動し、着替えて階下のリビングへ行く流れができます。2階のベランダで干した服は、この部屋のラックに戻すだけでOK。洗濯物の片付けが1カ所で完結します」(宇高さん)。

「着替えも片付けもラクになるのがうれしい! 娘たちは洋服屋さんみたいだと気に入るはず」(たかなさん)

Before

LEE100人隊たかなさんのクローゼット

今までは8畳部屋にあるクローゼットにたかなさんの服を(左)、1階に子どもの服を収納(右)。「自分と娘の着替え、それぞれに時間を使ってロスをしていたんだなと」(たかなさん)

After

LEE100人隊たかなさんのファミリークローゼット

ラックの左側と右上はたかなさんの服。右下は子ども2人の服を。右側の衣装ケースには3人のインナー類を収納
LEE100人隊たかなさんのアクセサリー収納

ラックの側面と衣装ケースの上をアクセサリー収納に。「子どもの支度を見ながら、同時に自分も身支度ができます」(たかなさん)
LEE100人隊たかなさんのタイツ収納

パッと出し入れしやすいケースにタイツ類を収納
LEE100人隊たかなさんのクローゼットのDIY収納

DIYした夫の衣装棚はそのまま活用
LEE100人隊たかなさんのトイレットペーパーの収納

トイレットペーパーのストックは、パッケージをはがして見栄えよく
LEE100人隊たかなさんのゲーム機、コードの収納

ゲームやパソコンのコード類は手に取りやすいようケースに入れ、棚に
LEE100人隊たかなさんのクローゼットの収納 ワンピの裾が下についちゃう 二つ折りにするのもアリですよ

「丈の長い服は、二つに折ってハンガーにかけるというのも目からウロコの収納術でした」(たかなさん)
LEE100人隊たかなさんの子供服の収納

「ハンガー収納だと子どもが自分で服を選びやすいので、親もラクですよ」(宇高さん)

8畳部屋は子ども部屋化が進行中

LEE100人隊たかなさんの子供部屋クローゼット

1階にあったおもちゃ、納戸部屋にあった出番待ちのお下がり服、点在していた絵本など、子ども関連のものを8畳部屋のクローゼットにまとめたことで、全部屋がすっきり

納戸活用のアイデアその③
在宅ワークのスペースにも。意外に落ち着きます

「部屋は常に人が出入りしているほうがいいんです」と宇高さん。「ほこりが気になる、湿気っぽいから除湿しよう、と気がつくので、ものの劣化やカビを防げます」(宇高さん)。

これまでワークスペースは8畳部屋に。それ自体は問題なかったものの「私は家での仕事も多いので、当初想定していたとおりに、将来そこが寝室兼仕事部屋になったら使いにくかったかも」とたかなさん。

新しいスペースは「静かでコンパクトな空間なので、今までより集中しやすいです。朝はここで着替えて昼は仕事場に、納戸としても使いやすくなりました。自分では思いつかない部屋の使い方を提案してもらって、ここが大好きに!」(たかなさん)

Before

LEE100人隊たかなさんの納戸とワークスペース

今までは8畳部屋に夫婦のデスクが(右)納戸部屋は誰も足を踏み入れない日も多く、普段使わないものの逃げ場として、年を追うごとにものが増え、床を占領していました

After

LEE100人隊たかなさんのワークスペース

右はたかなさん、左は夫のデスク。「納戸だと思っていた部屋が、こんなに仕事に集中しやすい空間になるとは、想像できませんでした」(たかなさん)
LEE100人隊たかなさん 当初の部屋割りは自分たちの〝思い込み〞だったんですね。今後の生活が楽しみです!

他にも「 当たり前を捨てたら”一生困らない”収納ができた!」を公開中!

【OURHOME Emiさん流・片付けがラクになるモノ選び】ガラス耐熱容器から、ごみ袋の最高の収納方法まで<“一生困らない”収納>

ミニマリストおふみさん【すっきり暮らすアイデア4つ】物を減らす。ソファやベッドは置かず、服は似合う10着に

【整理収納アドバイザー水谷妙子さんの収納法】子どもスペースはあえて見せる、茶碗や箸は家族で共有…【“一生困らない”収納】

詳しい内容は
LEE 2022年6月号別冊
当たり前を捨てたら”一生困らない”収納ができた!
に掲載されています。当たり前を捨てたら”一生困らない”収納ができた

次回は「iPhone芸人かじがや卓哉さん『デジタル整理』どうすればいいですか?」をご紹介。

撮影/米谷 享 伊藤奈穂実(Before写真) 取材・文/田中理恵

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