婦人科医的秋マン！宋美玄さんが「医療マンガ」を深掘りします【聴く婦人科診察室＃19】

宋美玄

2021.11.05

音声

今週も産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト連載「宋美玄さんの聴く婦人科診察室」の時間がやってきました！　女性ならではの心や体のお悩みを解決したり、性にまつわる最新事情を解説したりと、充実の内容でお送りします。

今回のテーマは「婦人科医的秋マン」。「秋マン」とは集英社が配信中のデジタルコミック4000作品以上の中から、テーマ別に選んだ全188作品、422巻分を週替わりで無料試し読みできちゃう大キャンペーンです。LEEwebでも「秋マン×LEE　大人女子、マンガ沼にハマる。」とい銘打った特集内で、マンガ作品の試し読みもできる記事を続々公開中です。というわけで本連載も今回は「秋マン」にガッツリ乗っかります！

ドラマ『コウノドリ』宋さん出演秘話

マンガ好きを自認する宋さん。里中満智子先生、大和和紀先生、萩尾望都先生などがお好きだそうですが、特に好きなのは岡田あーみん先生の『お父さんは心配性』だそう。ここ10年ぐらいは子育てが忙しすぎてあまりマンガは読めていないそうですが、なんと第二子妊娠中に人気医療マンガを原作にしたドラマ『コウノドリ』の第1シリーズに本人役で出演しています（こちらのドラマ、現在でもAmazonプライムビデオで観られます！）。

『コウノドリ』（鈴ノ木ユウ著／講談社）は産婦人科が舞台のストーリーで、ドラマ版で綾野剛さんが演じた主人公の産婦人科医兼ジャズピアニスト・鴻鳥サクラのモデルとなったのは、なんと宋さんの元上司だそう。その関係で著者の鈴ノ木ユウさんと交流があり、その流れでドラマ撮影現場に見学に行くことになり「ついでだからちょっと出る？」と出演することになったとか。

医療マンガがやたらドラマ化される理由

ドラマが放映されてから6年経ちますが、今でも宋さんは妊娠中の患者さんに「『コウノドリ』観たら先生出てましたねー！」と言われることが多いとか。「人は妊娠したら『コウノドリ』を観たくなるのかか？　医療ドラマってメス1本で不治の病が治った、とか現実離れした内容のものも多いけど、『コウノドリ』は本当にリアルだし、妊娠出産にはリスクがあるってことがすごく伝わる良いドラマだったと思います」（宋さん）

『コウノドリ』をはじめ、ここ数年、医療マンガが片っ端からドラマ化されていると言っても過言ではない状況ですが「医療ドラマって、あんまりお金かからないんですって。大がかりなセットやロケもいらないし。だからなのか、コロナ禍の今は特に、医療ドラマと警察ドラマがやたら多い気がします」と、宋さんがこっそり教えてくれました。

「デンスブレスト」も取り上げる『ラジエーションハウス』

医療ドラマと言えば、現在放映中の『ラジエーションハウス』もマンガが原作。余談ですが、前述した「秋マン！」キャンペーンで1〜3巻が無料で試し読みできます！　こちらの作品は放射線科が舞台で、X線撮影などで病変を写す診療放射線技師と画像診断をする放射線科医の活躍を描きます。本連載でも度々取り上げている乳がん検査・マンモグラフィーのエピソードもあり、画像診断では乳がんが見つかりにくいデンスブレスト（高濃度乳腺）についても取り上げられています。