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子どもが「スマホを持ちたい」と言ったら…

【子どもにスマホはいつから持たせる?】身近な「事件」&「ヒヤリ体験」

2021.07.08

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夏休みに考えたい! 親子でどんなルールを作ればいい? 子どもが「スマホを持ちたい」と言ったら…

もはやインフラとも呼べる、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスだけど、子どもに持たせるとなると不安や心配ごともたくさん。正しく使えるようになるために親として注意すべきことは? 夏休みを機にじっくり考えましょう。
子どもとスマホ、ヒヤリ体験&身近事件簿

目を光らせているつもりでも、見えないところでさまざまなトラブルが。あわや事件に!? というものまで。決して“人ごと”じゃないヒヤリ体験をご紹介。

乳幼児~小学生でも親のスマホでヒヤリ!

乳幼児~小学生でも親のスマホでヒヤリ!

「まだ小さいし」と油断は禁物! いつの間にかいろんな操作ができるようになっていることも。

  • 「アンパンマンのゲームがしたい」と言うのでアプリで遊ばせていたらそこからのリンクで「友人に紹介」というボタンを押し、大人数にアプリ紹介のURLを送信。仲いい人から普段まったく連絡取らない人、今日知り合ったママ友など…一人一人謝罪のLINEを送りました。(LEE100人隊No.014 ちささん、長女6歳・次女3歳)
  • スマホで一緒に調べ物をしていたら「これで胸が大きくなる!」などの巨乳の広告が出て変な空気に…(汗)。(はるはなさん、長男8歳・長女3歳・次男1歳)

「これで胸が大きくなる!」などの巨乳の広告が出て変な空気に…(汗)。

  • 当時5歳の娘が私のスマホを触り、メルカリで好きなキャラのグッズをいつの間にか購入。カード支払い登録で、そのときは気がつかず…。商品が届いて発覚しました!(みーさん、長女8歳・次女4歳)

メルカリで好きなキャラのグッズをいつの間にか購入。

  • 教えていないのに私のスマホのロックを解除でき、ある程度の操作もできるようになりました。LINEも理解していて、ママ友に勝手にスタンプを送っていたことに後日気づいて愕然! 会社の社外秘の写真もあるため、ヒヤッ…。(LEE100人隊No.094 メッピさん、長女5歳)

ママ友に勝手にスタンプを送っていたことに後日気づいて愕然!

  • 子ども同士で、親のLINEでやりとりしていたことがあり、まだ言葉足らずなので互いに「怒ってる?」「なんで?」等、ケンカ寸前に。途中から電話に変えさせて問題はなくなりました。文字だけのつながりって大人でも誤解が生じることがあるし、子どもはもっと難しいと感じました。(LEE100人隊No.023 ASAMIさん、長男9歳・次男3歳)

まだ言葉足らずなので互いに「怒ってる?」「なんで?」等、ケンカ寸前に。

  • 下の子が幼稚園のとき、YouTubeで着せ替え人形の出産シーンのような動画を凝視していた! 「赤ちゃんっておまたから産まれるのー?」とふいに聞かれて、え!?と。(ゴンタさん、長女中1・次女小2)

こんな事件にも発展…!

東京都で34歳の男性が、TikTokで知り合った小学5年生女児(10歳)へ、動画を褒めるDM(ダイレクトメッセージ)を送信。何度も「会いたい」とのDMを送られた女児は断りきれずに複数回会ったのち、意を決して断ると男性は「家の前で死ぬ」と女児を脅してホテルに呼び出し、みだらな行為に及び、昨年9月逮捕に。女児は家のタブレットを使い母親名義のアカウントでTikTokを楽しんでいたが、母親は他人とDMでやりとりをしていることまでは把握していなかったという。(2021年1月25日読売新聞をもとに作成)



中高生などで専用を持つようになって…子どものMyスマホでトラブルに!

中高生などで専用を持つようになって…子どものMyスマホでトラブルに!

Myスマホを持ったら、そこはもう子どもだけの世界に。くまなく目を届かせるのは、もはや不可能!?

  • クラスでグループLINEを作っていたが、一人の子が退室させられ仲間はずれに。そのことで生徒指導が行われ、クラスLINEは解体に。(さおたさん、長男14歳・次男11歳)
  • 友人が勤務する小学校で、スマホで友達の裸を撮影して投稿し、裁判沙汰になったと聞きました。SNSで拡散すると子どもの心も深く傷つくし、誰がダウンロードしているかもわからないので怖いです。(LEE100人隊No.058 gumiさん、長男4歳)

スマホで友達の裸を撮影して投稿し、裁判沙汰に

  • 知人の高校生の息子さんがスマホ・ゲーム依存になってしまい、親にスマホを取り上げられたらしいのですが…夜中に2階の窓から親の部屋に侵入し、スマホを取り返そうとしたとか。まるで泥棒…その話を聞いて怖くなりました。(LEE100人隊No.016 Tannyさん、長男5歳・次男2歳)

夜中に2階の窓から親の部屋に侵入し、スマホを取り返そうとしたとか。

  • 娘の同級生のお姉さんが、SNSで女子中学生になりすました中年男性と外で会ってしまい、写真など撮られたそう! 通っている校名まで教えてしまっており、学校までその男性が来て、トラブルに。(E子さん、長女11歳)

SNSで女子中学生になりすました中年男性と外で会ってしまい、写真など撮られたそう!

  • ゲームに16万円も課金されていて、夫と顔面蒼白。子どもにはお古のスマホを渡していて、課金の通知メールが来るアドレスはもう使っていなかったため、確認できていませんでした。ある日クレジットカードが使えなくなり問い合わせたところ、事態が発覚。請求先を確認したらゲームアプリだった! 配信元の会社に問い合わせ、今回は初回でそんな事情なので免除してもらえホッとしましたが、いまだに伝説のように息子に「二度としないでね(苦笑)」と話しています。(LEE100人隊No.035 ロンゴアミーゴさん、双子男子12歳)

ゲームに16万円も課金されていて、夫と顔面蒼白。子どもにはお古のスマホを渡していて、課金の通知メールが来るアドレスはもう使っていなかったため、確認できていませんでした。

  • 息子の中学校では、ある男の子が彼女に自分の陰部の写真を送ったところ、気持ち悪く感じた彼女に拡散されてしまい、巡り巡って学校の知るところとなり、私立高校の内定が取り消しになったそうです。(はっぴーさん、長男13歳・次男11歳)

こんな事件にも発展…!

今年、動画ライブ配信サイトに女子中学生が「家出するために宿泊先を探している」と投稿。それに対し30代男性が「こっちに来なよ」と返信。東京駅で落ち合った女子中学生を、未成年と知りながら数日間中部地方の自宅に誘拐した。(2021年5月7日共同通信配信記事より抜粋)

CHECK! “子どもとスマホ”にまつわる時事ネタ&注目トピックス

Topic1
脳や学力への影響も!? スマホの弊害に関する新書が話題に

親の心配を具現化したようなタイトルや帯文にドキッとした人も多いのでは? 「スマホ脳」などスマホを使いすぎることによる弊害を科学的な視点から解説した本が、近年話題に。子どもへの影響の大きさについても書かれているので、知っておきたいところ。

脳の仕組みからスマホの中毒性を説く世界的ベストセラー。アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』(新潮社)

脳の仕組みからスマホの中毒性を説く世界的ベストセラー。アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』(新潮社)

「脳トレ」教授がスマホと子どもの学力の関係を解説。川島隆太著『スマホが学力を破壊する』(集英社)

「脳トレ」教授がスマホと子どもの学力の関係を解説。川島隆太著『スマホが学力を破壊する』(集英社)

Topic2
子どもの「近視」が増加! スマホも大きな原因に!?

子どもの近視有病率(屈折値≦−0.50D)

出典:Matsumura H. et al. Survey of Ophthalmology.1999 Yotsukura E. Torii H. et al. JAMA Ophthalmology. 2019

スマホやゲームを至近距離で見続けることが一因と見られる子どもの近視が近年増加。慶應義塾大学医学部眼科学教室の2019年の調査では、なんと東京都の小学生の80%、中学生の95%に近視傾向があるという結果に! 学校教育のICT化も踏まえ、文科省も子どもの近視抑制に取り組む方針を表明。

Topic3
低価格プランや5Gの広まりで子どもにもスマホがさらに普及!?

スマホデビューの低年齢化が進む中、月額¥500程度のキッズ向けプラン(保護者がその会社と契約している場合に限る)を用意する携帯電話会社も。近年の5G普及でさらに通信環境が向上することも併せると、子どものスマホ所有率や低年齢化はますます進みそうな気配。

Topic4
「GIGAスクール構想」教育のICT化推進中。コロナ禍で塾もオンライン授業が増

実は日本は世界と比べ、ICT(情報コミュニケーション)教育の後進国。状況を変えるべく、文科省が掲げるのがデジタル端末を1人1台マストにし、学習活動の充実を図る「GIGAスクール構想」。当初2023年度末までの実現を目指していたが、コロナ禍により前倒しで進めることに。塾のオンライン授業も、もはや当たり前のスタイルとなり、子どものスクリーンタイムは伸びていく一方。

「GIGAスクール構想」とは?

文部科学省がデジタル教科書の活用について、2019年から4年間をかけて2023年度末までに整備していく、として掲げた目標(GIGA=Global and Innovation Gateway for All)。

  • 1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現する
  • これまでの我が国の教育実践と最先端のベストミックスを図ることにより、教師・児童生徒の力を最大限に引き出す

(文部科学省発行リーフレットより)


詳しい内容は2021年LEE8月号(7/7発売)に掲載中です。

イラストレーション/近藤圭恵 取材・原文/遊佐信子

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