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ゲームのやり過ぎで、子どもの「顔」は変わる!〈仕事と育児の両立編②〉【相貌心理学・佐藤ブゾン貴子さんの「顔」でお悩み相談】

  • 佐藤ブゾン貴子

2021.06.16

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で15人、日本人初の相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが、悩めるLEE100人隊の「顔」を分析、解決に向けた助言と前進する勇気をくれる連載です。今月のお悩みは「仕事と子育ての両立」について。前回はLEE100人隊自身の仕事のお悩みを解決しましたが、今回は職場関係者やお子さんの顔を分析し、円滑なコミュニケーションの取り方についてアドバイスします。
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佐藤ブゾン貴子さん

今回は初のフルリモート取材を敢行!

上司と後輩の板挟みになる場面が増えています

第1子の育休明け、多忙のため子どもとの時間が取れず10年以上在籍した部署から異動したものの、第2子の産休中に組織改編があり全く違う職場環境になってしまい、復職に不安を感じているMOGIさん。10年以上福祉関係の専門職として働き、キャリアの転換期にいるものの、シングルマザーとして子育てしていることで上司から「これ以上業務を増やさず、しばらくは家庭優先で」と言われてしまったティバっちさん。ブレーキタイプのMOGIさんは長期的スパンで、アクセルタイプのティバっちさんは短期的スパンで目標設定をするなど、ブゾンさんからそれぞれの特性を考慮したアドバイスがされましたが、悩みはまだまだ尽きません……。

ティバっち:職場では中堅どころなので上司と後輩の板挟みになる場面が増え、感情が揺れ動くことが多くなりました。後輩をかばって、代わりに私が上司に叱られることが多いかな。本当はそんな意気地もないのに「私が責任取るから」とか格好つけちゃったり。後輩のためにもならないですし、一体どうしたらいいのでしょうか?

LEE100人隊ティバっちさん

ブゾン:ティバっちさんは面倒見が良く相手の立場を考えて行動できる一方、とても負けず嫌い。上司と言い合いになると、感情がヒートアップしがちなのでは? そして後輩のことを思うのであれば全面的にかばうのではなく、ダメなことはちゃんとダメと教えましょう。相手に何かを伝える時は、感情を相手に押しつけがちな特性を自覚して、物事を順序立てて考えることを心がけて。頭の中だけで考えると、豊か過ぎる想像力がゆえ考えがまとまらない傾向があるので、やるべきことを書き出してみると良いでしょう。

顔のゾーン別・ゆとり世代の褒め方

MOGI:私も後輩とのやりとりには気を遣います。何度注意しても同じミスをしたり、一括りにしてはいけないですが、いわゆる「ゆとり世代」が多くて。何度も注意すると私自身も疲れちゃうし、自分でやった方が結果的に早いのでササッとやってしまったり。

LEE100人隊MOGIさん

ティバっち:MOGIさんのゆとり世代の後輩との接し方、すごく分かります(笑)。うちの職場でも叱ったら次の日から平気で出勤しなくなったり。「ゆとり世代は褒めて伸ばせ」とよく言いますけど「ちゃんと出勤して偉いね」なんて褒められないし、相貌心理学を上手く生かした後輩の褒め方を知りたいです。

ブゾン:頬骨の張っている感情ゾーン拡張タイプなら「共感」「共有」がキーワード。相手に共感を示して褒めましょう。実際には思っていなくても、口先だけでも大丈夫(笑)。「私も新人のとき出勤するの大変だった、分かるよ」とか、とにかく何でも「分かるよ」と言って相手に共感してあげればOKです。でも額にインパクトがある思考ゾーン拡張タイプには「よく出社したね」という褒め方はNG!「バカにしてるの?」と思われてしまいます。自分の知識や教養に高いプライドを持つ理想主義者のこのタイプには、「頭が良いと時間配分も的確で、遅刻なんて無縁だね」など、相手の知的活動をリスペクトする言葉で褒めてあげましょう。エラが張っている活動ゾーン拡張タイプは食欲など本能欲求を満たしてあげると良いでしょう。褒めると同時に食欲を満足させたり、本人のモチベーションUPには皆勤賞の副賞品などのモノで釣るのが効果的。現実主義なので、目に見える対価がないとダメ、口先だけで褒められても効きません。

長時間一緒にいるよりも短時間でコミュニケーションを

MOGI:4歳の長男が、習い事の宿題をなかなかやってくれなくて。一度ご褒美作戦を決行したら、毎回要求してくるようになってしまいました。毎回ご褒美目当てで良いのかな?と思い、3回に1回しかあげていませんが……。

ブゾン:お兄ちゃんは輪郭どっしりタイプなので、楽しいことが大好き。ご褒美作戦は正解です。宿題をやらないのは、単に楽しくないから。好奇心旺盛であちこちに意識が向いてしまうので、宿題をやる間はTVやおもちゃやゲームは片付けて集中させて。そして褒めるのも叱るのも今すぐに。「あのときあれがダメだったでしょ」と時間差で叱るのはNG。

MOGIさん長男

MOGIさんの長男。輪郭がどっしりしていてエネルギー量多めで、楽しいことが大好き。正面から鼻の穴が余り見えず、感情表現が苦手です。

MOGI:長男は去年長女が生まれてからやきもちがすごく、「ママを独り占めしたい!」と、以前よりもさらにベタベタしてくるようになってしまって。

MOGIさん長女

MOGIさんの長女。お兄ちゃんよりもやんちゃなタイプ。

ブゾン:お兄ちゃんは正面から鼻の穴があまり見えず、感情表現が苦手。これまでママを独占していたのに、ママの愛情が二分されて心配しているんです。本音を言葉で上手く表せない分「僕のこと、本当に好き?」とママにベタベタするようになったのでは。「妹も大好きだけど、もちろんあなたも好きだよ」と、現してあげれば安心するはず。MOGIさんは今育休中でどうしてもお子さん達に意識が集中してしまい視野狭窄気味なので、もう少し距離を取りましょう。子どもであっても、人格のある一人の人間として尊重してあげて。長時間一緒にいるよりも、たとえ短時間でもしっかりコミュニケーションを取る方が、親子の関係性を育めます



ゲームやYouTubeの時間が増え、息子の目つきが変わった?

ティバっち:10歳の息子はインドア派で、あまり外に出たがりません。外出先に何があり、そこに行くまで乗り換えは何回で、何時に着くのかなど、先の見通しが立たないことに不安を覚えるようです。特に勉強ができなくても運動が苦手でもいいし、得意なものを見つけて伸ばしてほしいと思う一方、家に引きこもってばかりいると見識が広まらないのではないかと心配しています。学校には「行きたくない」と言いつつも毎日ちゃんと通っていますが……。

ブゾン:息子さんは輪郭どっしりタイプでエネルギー量多めなので、本来ならマルチタスクも可能です。このタイプのお子さんが成長するために必要なのは、失敗の経験と、それを乗り越える経験。好奇心旺盛なので新しいことを知ることにより前に踏み出せますし、失敗してもエネルギー量豊富なので再チャレンジできます。一方で日常に固執し、未経験のことに不安を覚える傾向があります。知らない場所に行くのは不安、だけど学校に行くのは毎日の習慣なので問題ないんでしょう。「大丈夫大丈夫、行けば楽しいから!」と感情だけで説明しても息子さんは納得しないし、「一体何が楽しいの?」と混乱してしまいます。息子さんはティバっちさんとは違うタイプであることを理解し、疑問にきちんと答え、不安を拭ってあげてください。それを繰り返して「そうか、新しいことを経験するのって楽しいんだ」と本人が納得する経験を重ねることが成長に繋がります。

ティバっちさん長男

ティバっちさんの長男。輪郭どっしりタイプでエネルギー量多め、好奇心も旺盛。一方で日常に固執し、未経験のことに不安を覚える傾向があります。

ティバっち:ステイホーム期間が長くなり、息子がゲームやYouTubeで時間を潰すことが多くなってきてから、なんとなく目つきが変わった、イライラしやすくなったと感じます。時間制限を設けるなど対策はしていますが、目つきが違うのは、相貌心理学的にあり得ますか?

ブゾン:はい、顔は短期間でも変わります。特に感受性豊かな子どもは、すぐに顔つきが変わります。自分の世界に入り込み頑なになると、目尻が上がります。逆に下がるのは寛容性、他人の話をしっかり聞く姿勢の表れ。もし息子さんの目尻がまた上がってきたら、身体を使うゲームをやらせたり、公園などに連れ出して運動をさせるなどして、フラストレーションを発散してあげるといいでしょう。

MOGIさんアフタートーク

アドバイスをいただいた仕事の件については、前向きに考えるように心がけいます。復職を前にして、「コロナのせいで……」と解決しない方向にばかりネガティブに考えを巡らせるのではなく「今だからこそできることを」と考えをシフトして復職後の仕事に役立つようなセミナーを受けるなど長期的に人生を考えて一歩先に進むことができたように思います。仕事に関しての考え方が変化したおかげで、子供たちにも余裕を持って接することができ以前よりも穏やかな育休を過ごしています。ブゾンさんに見ていただいて本当によかったと思っています。

ティバっちさんアフタートーク

顔の特徴から、ブゾンさんから一つのところにとどまらず、自由にやりたいことをやった方がよいとアドバイスをいただき、私はいま新しい仕事を引き受けることにしました。6年間異動もなく同じ仕事をこなしていたけれど、いまは心が軽やかになり新しい気持ちで取り組むことができています。やりたいことのイメージが次々と湧き出てきて、いま仕事がとても楽しいです。本当にありがとうございました。

“顔”で解決したい
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イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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