枚挙にいとまがないほど、＂おもしろすぎる＂韓流エンタメの数々。

そんな名作ぞろいの韓国ドラマ・映画の中から、韓国エンタメ通が自信を持っておすすめする、激推し＂社会派エンタメ作＂をピックアップ！

まずは「韓国ドラマ」から5作品を。注目俳優4人もお見逃しなく！

コメディに差し込まれた社会的メッセージに注目
TBSアナウンサー 熊崎風斗さん

急激に韓国エンタメに傾倒、ラジオ『アフター6ジャンクション』であふれるドラマ愛を語ることも。好きな作品は『キム秘書はいったい、なぜ？』ほか多数。スポーツ中継、『Nスタ』出演中。

韓国社会に通じているからこその視点で解説
ノンフィクションライター 吉崎エイジーニョさん

専門は日韓比較文化論・朝鮮半島論・サッカー全般。韓国媒体で韓国語による連載も。長く韓国文化に触れてきたが、ドラマはステイホームから、『愛の不時着』『梨泰院クラス』にドハマり。

愛を通して社会とのかかわりを考える作品にうなります
ライター 石川晴美さん

韓ドラ視聴歴20年、韓ドラコンシェルジュとしても活動。『キム秘書はいったい、なぜ？』の影響でクローゼットはボウタイブラウスだらけに。『サメ～愛の黙示録～』は何度観ても泣けます。

つい＂いい人＂になってしまう人におすすめ
『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』

年下男子に＂ヌナ（お姉さん）＂と呼ばれたいと、ヌナ・シンドロームを巻き起こした年下彼氏×年上彼女のラブストーリー。

「ヒロインは『愛の不時着』のソン・イェジンさん！『不時着』ロスで見始めたら、思わずドハマり。年下男子チョン・ヘインの色気がこれまたいいんです。
王道のラブストーリーでありながら、パワハラ、セクハラ、モラハラに立ち向かう女性の物語でもあるのです。
何でも素直に表現する年下の彼と出会ったことで、女性として強く成長していくヒロインの姿に、男女を問わず、勇気をもらえるはずですよ！」（TBSアナウンサー 熊崎風斗さん）

新しい女性像を鮮やかに提示した大ヒット作
『梨泰院クラス』

ソウルの梨泰院で居酒屋を始めた前科者セロイがワケありな仲間たちと、かつて自分を陥れた大企業の社長を見返す復讐劇。Netflixオリジナルシリーズ『梨泰院クラス』独占配信中

「年上のセロイに引かれ、彼に全力で協力するイソは、K–POPで流行りの＂ガールクラッシュ＂（女の子が惚れる女の子）にも通じる女性キャラクター。かつては秘めたる片思いが支持されましたが、今は＂愛してる＂とはっきり主張できるほうがカッコイイ。
＂あなたに人生を賭ける＂という古風な面と、ずば抜けた知能で相手をマネジメントする、今韓国で支持される最新スタイルの象徴＂新旧ハイブリッド型＂イソに注目を！」（ノンフィクションライター 吉崎エイジーニョさん）

熾烈な競争社会、受験戦争のたどり着く先は
『SKYキャッスル～上流階級の妻たち～』

超高級住宅街＂SKYキャッスル＂に住むセレブ家族のお受験戦争を描く。SKYとは韓国最難関のソウル大学（S）、高麗大学（K）、延世大学（Y）の頭文字を組み合わせた成功者のシンボル的な意味がある。U–NEXTで配信中

「住人たちの表／裏の顔が徐々に明かされ、次々に起こる事件やスキャンダルから目が離せません。皆、同じように家族の幸せを願うのに、なぜそうなってしまうのか。来年受験を控える二人の子を持つ母として、受験勉強に対する考え方、家族への向き合い方を再考するきっかけにもなりました。極上のサスペンスとしてもおすすめです」（ライター 石川晴美さん）

それぞれの正義で闘う姿に共感！
『麗～花萌ゆる8人の皇子たち～』

ある日突然、イケメンだらけの高麗皇室にタイムスリップした化粧品販売員のヒロインが、夢のような生活を繰り広げる。U–NEXTで配信中

「ヒロインに人気歌手のIU、皇子に『王の男』のイ・ジュンギほか、カン・ハヌル、ナム・ジュヒョク、EXOのベクヒョンなど、今をときめく主演級イケメンのオンパレード。
でも侮ることなかれ！泣きどころ満載の物語にも、感情が激しく揺さぶられます。その人にはその人の正義があって、善悪なんて紙一重。生きづらい世の中で、理不尽を乗り越えようと奮闘する彼らの物語は、まさに人生の縮図のようです」（TBSアナウンサー 熊崎風斗さん）

軍隊と医療から平和と命を考える
『太陽の末裔 Love Under The Sun』

軍人シジン（ソン・ジュンギ）と医師モヨン（ソン・ヘギョ）を軸に、軍隊と医療を通して人生の価値を問うヒューマン・ラブストーリー。最高視聴率41.6%、’16年のアワードを独占した。U-NEXTで配信中

「ほかのドラマと一線を画する予測不能なエピソードの数々に、一気に引き込まれます。
紛争地域で偶然再会した二人は、さまざまな危機に直面。そのひとつひとつが、何気ない日常がいかに尊いものか、貧困や平和、命の大切さを深く考えさせてくれます。どんな年代や立場の人でも感涙間違いなし。SHINeeのオンユら多彩なキャストに注目です」（ライター 石川晴美さん）

迷ったら、彼らにお任せを！ズバ抜けた演技力はもちろん、作品選びのうまさに定評あり。おすすめ作品も絞り切れない！

韓国エンタメライター 安部裕子さんおすすめ

「All About」韓国ドラマガイド、韓国エンターテインメントライター。’97年頃より韓流ドラマについてブログで綴り始め、執筆の仕事が舞い込むように。ドラマロケ地ツアーのコーディネートも。

どんな難役だって軽い軽い～
チソン

「作品選びがうまく、本当にハズさない。彼が出ると作品に対する絶対的な信頼度も上がります。
中でもおすすめは、1人7役の多重人格者を演じた『キルミー・ヒルミー』。女子高生から殺人鬼みたいな人格までの難役をこなし、見事大成功に導きました。
『被告人』は、冤罪で投獄されながら脱獄し、復讐する。男くさい役も出色でした」（ライター安部裕子さん）

カメレオンと呼ばれています
パク・ソジュン

「梨泰院クラス』でおなじみになりましたが、『ミッドナイト・ランナー』の男くさい役からおバカな役まで演じる若手の筆頭。『キム秘書はいったい、なぜ？』のナルシストぶりがすごすぎる御曹司も、可愛いやらおもしろいやら。
一転『サム、マイウェイ～恋の一発逆転！～』では元格闘技選手で現在ダメ男。カッコ悪くもがく姿を演じています」（ライター安部裕子さん）

LEE映画ライター折田千鶴子さんおすすめ

韓国映画を追うきっかけは、『接続』『シュリ』。ホン・サンスの軽やかな恋愛映画が大好物です。でも『愛の不時着』『梨泰院クラス』とドラマにドハマりしたのは、『朱蒙』（’06年）以来です！

奇跡の長期的高値安定俳優
ソン・ガンホ

「韓流ブーム以前から君臨し続ける、知らぬ人のいない演技派の中でも、常に高値キープの安定感を誇るガンホおじさま。ポン・ジュノ作品の常連で『殺人の追憶』『グエムル漢江の怪物』など、彼の全身から放たれる＂人間くさすぎ＂な味は絶品です。
『シュリ』での細身の頃の青年っぽさも必見！ ほぼ全作品、観て損なしの傑作・佳作揃いです」（映画ライター 折田千鶴子さん）

大鶴義丹ではありません
ハ・ジョンウ

「ジャンルを超え、上質な作品に気づけば出ているジョンウ兄さん。作品選びもうまいでしょうが、彼が出ればおもしろくなっちゃう、映画に愛されている印象です。
ハードな激渋作品が多い中、『絶対の愛』では整形した女性に翻弄される男を好演。『ベルリン・ファイル』の北朝鮮諜報員役は、祖国に追われる哀愁と静かな怒りが絶品です」（映画ライター 折田千鶴子さん）

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撮影／細谷悠美　取材・原文／折田千鶴子