大人の肌を守る「紫外線対策」ゆらぎがちな初夏の肌とエイジングサインの原因は？

2020.05.07

「肌は夏と冬に老ける」といわれているほど、紫外線が強くなるこれからの季節は油断大敵です。バリア機能が低く、ゆらぎやすい敏感肌の人は特に気をつけたいもの。紫外線と肌の老化のかかわりと、この時季の肌を守るための紫外線対策を皮膚科医に伺いました。

教えてくれたのは

松本医院
田中倫子先生

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。平成23年より福岡県の松本医院にて皮膚科開業。患者さんファーストの丁寧な診断と治療で信頼が厚い。

	シミ、シワ、たるみの原因が紫外線って本当ですか？
	はい、本当です。約8割が紫外線だといわれています

肌の老化の原因は加齢だと思われがちですが、約8割が紫外線によるもの。紫外線B波は短時間で炎症や日焼けの、紫外線A波は微量で浴び続けることで将来的なシワやたるみの原因になります。

	敏感肌なので日やけ止めの刺激が気になります。どうすれば？
	アレルギーテスト済みのものやマルチプロテクション効果のあるものがおすすめです

紫外線と大気中の微粒子が合わさると、肌への負担が高まりますので、紫外線防止だけでなく、大気中微粒子の付着も予防してくれるマルチプロテクション効果のあるものを選ぶといいでしょう。

	曇りや雨の日も、日やけ止めは塗らないといけないもの？
	シミ、シワ、たるみを引き起こす紫外線A波は雲や窓ガラスを通過するので、対策は必要です。

日差しを感じない日でも紫外線は降り注いでいると意識して、一年中、対策を怠らないことが大切です。5月から夏にかけては紫外線B波の量が増えるので、より意識を高く持つ必要があります。

	日やけ止めを塗っても、シミができました。なぜ？
	必要な量で、適切に塗れていないかも？　また、加齢や環境ストレス、間違ったスキンケアでターンオーバーが乱れている可能性も！

健康な肌の場合、紫外線を浴びてメラニンを生成しても、ターンオーバーによってメラニンは古い角質とともに排出されます。多量の紫外線を浴び続けると、過剰にメラニンが作られ、ターンオーバーでは追いつけなくなり、シミとなります。またターンオーバーする力が上記のような要因で低下すると、メラニンが肌に蓄積し、シミとなってしまいます。まずは日やけ止め製品で紫外線を防ぎましょう。

	きちんと紫外線を防ぐための正しい量や塗り方を教えてください
	顔の目安は1回につき500円硬貨大

一気に塗るよりも、2～3回に分けて塗ると塗りムラが防げて日焼けしにくいでしょう。日やけ止めは一旦塗って終わりではなく、汗やこすれで取れることも考えて、2～3時間おきに塗り直しすることをおすすめします。

	紫外線を浴びると赤くなる肌と、黒くなる肌。それぞれUVケアで気をつけるポイントは？
	赤くなって、あまり皮膚色が黒くならない人は紫外線ダメージ大！

赤くなる

細胞を守るメラニンの生成量が少ないため、将来的にシミやシワになりやすい。SPF、PA値の高い日やけ止めで、こまめな塗り直しを心がけて。

黒くなる

日焼けによるヒリヒリ感が少ないため、紫外線に対する意識が薄くなる傾向が。車の運転や室内（窓ぎわ）での紫外線A波の暴露に注意しましょう。

日本皮膚科学会では日焼け後の反応で肌タイプを3種に分けています。赤くなった後、元の皮膚色に戻るのが1、赤くなった後に黒くなると2、すぐに黒くなるのが3。自分の肌タイプに合った紫外線対策を行いましょう。

	日傘や帽子などの紫外線対策ではダメですか？
	地面からの照り返しなどもあるので、日やけ止めとの併用を

紫外線は上からだけでなく、例えば壁からの反射や地面の照り返しなど、あらゆる方向から降り注いでいます。下からや横からの紫外線は日傘や帽子では防げないので、日やけ止めとの併用を。

ゆらぎがちな大人の肌にトーンアップUVが頼りです！

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