料理部

【09】『東京人、畑始めます。』-秋雨の最中の手仕事ジェノベーゼと紫蘇の実の醤油漬け-

  • 008 つかごん

2026.09.29

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東京の長月はとことん雨。続く秋雨に洗濯物は乾かないし、犬の散歩も満足にいけず、じめじめした空気と照らない太陽に気分が枯渇ぎみ。秋の土づくりもちまちまとしか進まずに憂いていた。

ま、しんみりしていても仕方ない!できることはちまちまとでもやって身体動かしどうにかやっていくかと切替え、手入れを怠りもさもさになったバジルをがさっと刈り、いい頃合いになった紫蘇の実をちょきんと切り、おこもり手仕事を試みる。

わたしは手仕事というものを本当に面倒だと思っている。特に始める前の、ああ、どれくらい時間がかかるんだろうという見積もりのつかない感じがはっきり言って全く楽しめない。丁寧な暮らしをしている人たちのそれは美しい手仕事を「鑑賞」するのは好きだし、憧れもあるし、そうなりたいと努めたこともあるけれどやはり性に合わない部分がある事実。それでも重い腰をあげるのはそこに命ある食材があるから。そしてそれを美味しくいただきたいから。以上である。

バジルのハーバルな爽やかな香りが部屋中を超え、家中に広がる。オリーブオイル、にんにく、粉チーズ、塩、松の実の代わりに胡桃を入れてハンドブレンダーでブイーンブイーンと細かく砕きながら混ぜ合わせペースト状にする。横で車LOVEの2歳息子がブレンダーのモーター音に目を輝かせている。そういえば、離乳食作りのために購入したブレンダーだが、出して洗うのが億劫でなかなか日の目を見ず(離乳食はすり鉢で作っていた)こうして出番が来るようになったのはごく最近のこと。畑で採れた野菜を潰し冷凍保存するのに重宝している。と、思い馳せてる間に完成。大量にできたので半分は冷凍保存に。パスタやらガーリックトースト、肉のソースとなかなかマルチに使えるから良い。

粗めに作ったジェノベーゼ。好みの食感でDOOG!


紫蘇の実の醤油漬けは、お隣の畑の方から教わった。会えばいつも気さくに声をかけてくださり、その時採れた野菜を使ったお隣さん定番レシピや保存方法を教えてくれる。話を聞いてるだけでお腹が空いてくるような、例えば紫蘇味噌を作っておにぎりにしたり揚げナスにのせたりとか、人参の葉の佃煮だとか、いますぐ米をかき込みたくなるような一品ばかりだ。口頭で教わったレシピを忘れないよう持ち帰り、なんとなくで作ってみたが紫蘇の香りとぷちぷち感がいい具合で料理のいいアクセントに使えそうだ。かき揚げに混ぜても美味しいらしい。

醤油漬け。ごはんの上にかけるだけで絶品。

めんどうだなあ。とぼやきながら始めてみたけれど案外簡単にできた。我が家の料理に合わせやすい味に仕上げられるのもいいしね。秋雨が後押ししてくれたお陰さまの賜物。なんだかんだで秋の土づくりも終え、たまねぎ、大根、白菜の種を蒔いた。種を蒔く時はいつも、ここから瑞々しい野菜が出来上がる事が全然信じられないという思いになる。果たして冬、無事収穫なるか。10月は太陽を浴びたい!

008 - つかごん

主婦兼イラストレーター / 東京都 / LEE100人隊

33歳/夫・息子(2歳)・ミニチュアダックス/手づくり部・料理部・美容部/描いたり、つくったり、伝えたりのお仕事をしています。ゆるっと子育てをしながら暮らしと表現のあいだを探る日々を送っています。自分の感覚を大切に「LOVE!」と思った物事を気張らずに綴ってゆければと思っています。つくり手やデザイナーさんの想いがこもっている物や作品が好きです。身長160cm。

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