暮らし発見

子育てに後悔不要。愛ある1冊『息子のトリセツ』

  • TB はな

2021.02.27

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『息子のトリセツ』を読みました

昨年末に実家の父が「コレ読んでごらんよ」と貸してくれた本。
黒川伊保子『息子のトリセツ』(扶桑社/2020年11月発行)
を少し前に読了しました。
父は平日にはほぼ毎日、勤務時間の合間の移動中(バス待ちのバス停や電車待ちの駅のホームで…)、もしくはお昼休憩前など、手持ち無沙汰な時に私に電話をかけて来ます…。父は娘2人(妹&私)ですし、私がポロリとこぼす男子育児の愚痴を聞いて何か思うものがあったのでしょうね…(苦笑)。
著者の黒川伊保子氏は、脳科学者でありAI(人工知能)研究者。脳科学の見地から男女の脳の差異を分析・解説、今回は「息子」に焦点を当てて、男性脳の習性やその扱い方を紐解く書です。
とにかくこのテの本(とか、育児書全般)って、我が子が既にある程度の年齢に達している場合、「ぎゃー!もう手遅れ!今からじゃ打つ手ナシ!涙」と思うのが先に立って「ああ、読まなきゃ良かった…」というパターンもあったりしますが…、どの年齢の息子を持つすべての母達への、温かい愛あるアドバイスで溢れていて…!読み進めると、「大丈夫、大丈夫」「子育てに後悔は要らないの」「母に不可能の文字はない!」「これはしっくり来ないと思ったらやらなくて良い」と、励まされる想いでした。過去は振り返らず、真っ直ぐ前に進む気力をもらえる1冊です。

トップ画と同じ写真です。「母も惚れるいい男。手に入ります。」って、キャッチーですよね…。惚れるいい男まで求めてないから、とにかく摩訶不思議な長男と次男の生態・思考回路の仕組みを知りたくて読み始めたら面白くて一気読みでした。笑

ちなみに同じ著者の“トリセツ”シリーズ、『妻のトリセツ』(講談社/2018年10月発行)、『夫のトリセツ』(2019年10月発行)、『娘のトリセツ』(小学館/2020年10月発行)に続いての、今回が第4弾!

感想&特に心に響いたこと

女性脳を持つ母親が、男性脳を持つ息子を育てる上での心構え・接し方・声の掛け方…「なるほど!」と膝打ち必至の目から鱗な解説付き。特に心に響いた部分をザックリ挙げると以下の5点です。
1.「生きる力」を育てるには?の話。
2.「やる気」を出させるには?の話。
3.母も惚れるいい男は世間でいう「良い子」とは限らない話。
4.母親が男の子にとって座標軸の原点である話。
5.8歳までの臨界点/10〜12歳の“脳のゴールデンエイジ”/13〜18歳の思春期の男性ホルモンの話。

帯の背表紙側には、書中のこんな言葉たちがズラリと。

育て方云々よりまず栄養!

上記の5点の詳細は、本書を読んで頂くとして。
育て方云々よりも、それ以前に1にも2にも栄養!と、勉強よりも睡眠!とのこと…。まぁ、言われてみると当たり前と言えば当たり前の話なんですが。
脳科学の視点から、とにかく血糖コントロールの大切さ(「甘い朝食は人生を奪う」というフレーズを見つけて真っ青になった私…)、コレステロールや脳内ホルモンに必要な栄養素を摂ることの大切さを説いていて、食材の中でも万能なのが卵と動物性タンパク質、卵が苦手だったりアレルギーがあるならば飛魚出汁や煮干し・かつおのお出汁は熱烈オススメだそうで…。いつもお味噌汁や煮物全部は細粒ほんだし任せでしたが、無印でこんなものを買って。

2日に1回は、ほうれん草や玉ねぎ、豆腐入りのかきたま汁を飲ませ、寝る前や朝食の甘いものをやめました!

気まぐれで蟹焼売(市販)も入れてみたり。



実の母の適当すぎる子育ての中に見出した愛

とにもかくにも、栄養さえ足りていれば多少雑に育ててもOKという言葉が刺さりました。この言葉から思い起こしたのは、実の母。妹も私も、結構雑に適当に育てられたなーという感覚でして(笑)。妹も今は2児の母、最近子育てについて電話で話しているのですが、自分で子育てすればするほど母の適当さ加減を再認識する私たち姉妹…笑。だけど、栄養だけはすごく気を付けてくれていました。食事の時間も厳しくて、食が細く食べるのも遅かった私は、母から睨まれながらとる食事の時間が全然楽しくなくて、むしろ苦痛でした。そんな食体験から、子ども達にはおおらかに食べたいものを食べさせたいという気持ちでこれまでやって来ました。嫌いなものを無理に食べさせない、お弁当も基本的に好きなものしか入れない。食物アレルギーは幼稚園入園前に克服したのに、食べられるもののバリエーションは、なかなか増えず。小学校の給食がいよいよ始まる前に付け焼き刃ながら色々食べる特訓をしてみたり…。小学校に入って、給食は完食するようになったものの、家では炭水化物ばかり好んで食べる。つい最近までそんな食生活でした。
この本を読んでから、まず実の母へ長年抱いて来た想いや見方が180度変わりました。2回書いちゃいますが、栄養さえ足りていれば、多少雑に育てても大丈夫…。なんだかズッシリ響いたんです。母(62歳)の子育て時代は、最近のようにネットスーパーがある訳でもなく、核家族の世帯が一般的で母の実家は新幹線で3時間と遠方、父は多忙で深夜にしか帰宅できない、ワンオペで年子の姉妹を育てていた、けっして器用な性格ではない母が、これだけは!と実践していたんだなと。「ツベコベ言わずに食べなさい!」「早く食べなさい!お皿片付かないでしょ!」と毎食言われていた辛さがずーっと苦い記憶として先行して残っていたのですが、一連の厳しい言葉の数々もまた、愛だったのだな…と、今さら気付きました。

給食に出て来るメニューは苦手な卵だろうとキノコだろうと緑の野菜だろうと食べている息子達。以前はリクエストされたものを作る感じでしたが、最近は給食メニューの中で食べられそうなものをレシピ検索して家で似たようなものをせっせと作っています。

もちろん栄養の話は息子のトリセツの中の氷山の一角。

栄養の話が前面に出ちゃいましたが、これから思春期を迎える息子と対峙する時の覚悟や接し方、母親が男の子にとって座標軸の原点…ということを踏まえての心構え、男女での脳の働きの違い、知っておいて損はないことばかりです。
何より、時折登場する、著者の、もう成人されている息子さんとの数々エピソード。ホロリとするものや、親バカぶりににクスッと微笑ましくなるものなど、その深い愛に胸打たれます…!

あっという間に夢中で読み、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』も早々と読了笑。2人の娘を持つ妹には、父が『娘のトリセツ』を貸したそうで。今は『娘のトリセツ』も読みたくて仕方がないです!

もっと早く出会いたかった本ですが初版は昨年の11月。だけど、出会えてよかった!と心から思える1冊でした。

⋆⸜ᵀᴴᴬᴺᴷ ᵞᴼᵁ⸝⋆ LEE100人隊はな

TB - はな

主婦 / 神奈川県 / LEE100人隊トップブロガー

40歳/夫・息子(12歳・10歳)・娘(7歳)/手づくり部・料理部・美容部/大雑把な山羊座のO型。好きなものは器、アメリカンヴィンテージ、宝塚歌劇、マンガ、ミナペルホネン、オールドマンズテーラー、GU、ユニクロなど。インテリア・ファッションなどLEEで勉強中。両実家とも遠方で3人の子育てに日々奮闘。ドタバタと過ぎて行く日々の中でも「今」を大切に、小さな幸せを拾い集めながら成長して行きたいです。

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